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遺品整理時の重要な注意点!遺品整理当日の進め方も紹介

公開日 2024/03/12

更新日 2024/10/30

遺品整理は、故人との静かな対話とも言えます。愛する人の遺した物一つ一つには、数えきれない思い出が宿っています。
しかし、遺品整理とはどう取り組めば良いのか、何に注意して対応すべきか、迷いや不安を感じることも多いでしょう。

この記事では、遺品整理を始める最適なタイミングから、準備の方法、当日の流れ、そして重要な注意点まで、わかりやすくご紹介します。
遺品整理を通じて、故人との大切な思い出を心に留めながら、次のステップへと進むお手伝いをいたします。

 

遺品整理とは

遺品整理に取りかかる前に、そもそも遺品整理とは何かについて理解しておきましょう。遺品と遺産・遺留品の違いや、生前整理との違いについても解説します。

遺品・遺産・遺留品の違い

遺品とは故人が生前に使用していた物品や、思い出の品、個人的な持ち物を指します。例としては、衣服、書籍、写真、手紙などが挙げられます。

遺族が故人を偲ぶために保存したり、整理したりすることが多いです。

 

遺産とは故人が残したすべての財産を指します。

これは不動産、現金、株式、貴金属、車両などの経済的価値を持つものを含みます。遺産は相続に関する法律に基づいて相続人に分配されます。

 

遺留品は故人が特定の場面や状況で残した物品を指します。

例えば、事故現場や事件現場に残された故人の物品が遺留品と呼ばれます。これらは事件の解明や原因の特定に役立つ場合があります。

これらの違いを理解することで、故人の遺したものを適切に扱うことができます。

遺品整理の意味とは?

遺品整理とは、家族や親族が亡くなった際に、故人が生前に使っていた物品や身の回りの品、思い出の品々を整理することを指します。遺品整理の過程では、故人の死と向き合うことになり、悲しみの中に包まれることもあります。しかし、故人の私物を片付けることによって、心の整理がつく場合もあるでしょう。

遺品整理と生前整理の違い

遺品整理と生前整理は、故人の持ち物や財産を整理するという点では共通していますが、目的やタイミング、行う人が異なります。

  • タイミング: 遺品整理は死後、生前整理は生前。
  • 目的: 遺品整理は故人の持ち物を整理し、遺族のための気持ちの整理を行うこと。生前整理は自分の死後のために、遺族の負担を減らす準備をすること。
  • 行う人: 遺品整理は遺族、生前整理は本人。

このように、遺品整理と生前整理は、それぞれの目的と行う時期によって異なります。

遺品整理は他人事ではありません

 

遺品整理と生前整理の違いが分かったところで、大阪府の死亡率を見てみましょう。

 

 

引用:大阪市:大阪市の死亡 

 

死亡率の推移

2005年は大阪市 9%に対し、国で8.5%
2015年には大阪市は10.2%に対し国も10.2%
2022年は大阪市が12.4%に対し国は12.6%という結果になっており、死亡率は、国・大阪市ともに上昇しています。

実は大阪市では、年々死亡率が高まっており、多くの人々が亡くなっています。

 

この現実を踏まえると、遺品整理は決して他人事ではありません。遺品整理は故人の思い出や遺族の心の整理にも繋がる重要な作業です。

しかし、忙しい現代社会では遺族自身がその作業を行う時間や労力を確保するのが難しいことが多いです。
そのため、専門の遺品整理業者の利用が増えています。

また、信頼できる業者選びも重要です。口コミや実績を確認し、適切な業者を選ぶことで、安心して遺品整理を任せることができます。
大阪市において遺品整理は身近な問題であり、一人一人が適切な準備をすることが求められます。

【参考】
大阪市の死亡 
厚生労働省「人口動態統計」

(注)死亡率は総人口で算出している為、厚生労働省が公表している値とは異なります

 

遺品整理を始めるタイミング

まずは、遺品整理を始めるタイミングから解説していきます。
以下3つのいずれかが一般的です。

  • 葬儀が終わったあと
  • 四十九日のあと
  • 相続税算出のとき

それぞれ詳しく見ていきましょう。

葬儀が終わったあと

葬儀が終わった後は、遺品整理に着手する多くの人にとって心理的な転換点です。
遺品整理は故人との最後の対話とも言える行為であり、家族間での協力とコミュニケーションが非常に重要になります。
遺言書の有無の確認、相続放棄の可能性を考慮すること、そして一人で勝手に始めないことが重要です。
スケジュールを立て、役割分担を決め、処分方法を検討することが準備段階でのキーポイントとなります。
遺品整理はただの片付け作業ではなく、故人への敬意と愛情を込めた行為です。
家族が一丸となって行うことで、故人との思い出を共有し、心の整理を図れるでしょう。

四十九日のあと

四十九日の後に遺品整理を行うことは、家族が一堂に会する機会であり、共同で遺品に向き合う良い機会となります。
この時期は、故人との最後のお別れの意味も込められ、故人の想い出を大切にしながら整理を進められます。
遺品整理を始める前には、遺言書の有無を確認し、家族間での意思疎通を図りながら進めることが大切です。
遺品整理は単なる物の整理ではなく、故人との思い出を振り返り、心の整理を行う大切なプロセスです。
この時期に合わせて計画的に進めることで、スムーズに遺品整理を行うことが可能になり、故人への最後の敬意を表す機会ともなります。

相続税算出のとき

遺品整理において、相続税算出のタイミングは非常に重要です。
遺品整理は単に故人の物品を整理する行為にとどまらず、相続財産の把握にも直結します。
とくに、故人の遺言書の有無を確認することや、家族間で遺品整理を勝手に始めないこと、相続放棄の可能性がある場合の注意点など、遺品整理を行う前に確認しておくべきポイントがあります。
相続税の算出においては、故人の財産と負債をすべて洗い出し、正確な相続財産の評価をすることが必要です。
これには遺品整理が密接に関わっており、故人が残した貴重品や重要な書類の発見が、相続税額の正確な算出に不可欠と言えるでしょう。
遺品整理は、故人とのお別れのプロセスであると同時に、遺された家族にとって正確な相続財産を把握し、適正な相続税を算出するための重要なステップなのです。

 

関連記事:遺品整理で押さえておきたい相続税の関係性と計算方法

遺品整理を行う際の注意点

次に、遺品整理を行う際の注意点を3つ、解説していきます。

  • 遺言書の有無を確認する
  • 勝手に始めない
  • 相続放棄の可能性があることを押さえておく

それぞれ確認してください。

注意点①遺言書の有無を確認する

遺品整理では、遺言書の有無を確認することがきわめて重要です。
遺言書は故人の最終意志を示すもので、法的効力を持ちます。
家族や親族が遺言書の存在に気付いていないこともあるため、仏壇や金庫など、遺言書が保管されていそうな場所を丁寧に探しましょう。
また、遺言書が見つかった場合、家庭裁判所での検認が必要になることもあるため、すぐに開封することは避けるべきです。
この手続きを怠ると、相続問題や家族間でのトラブルにつながる可能性があります。
遺言書の探索には慎重さと配慮が求められるため、故人の意志を尊重し、円滑な遺品整理を目指しましょう。

注意点②勝手に始めない

遺品整理を一人で勝手に始めることは避けるべきです。
なぜなら、家族間で大切に思う遺品に対する感情は人それぞれ異なり、勝手に処分してしまうことは後のトラブルの原因となる可能性があるからです。
具体的には、不用品と判断したものが他の家族にとっては形見として価値を持つ可能性があります。
そのため、遺品整理は親族が集まる機会を利用して、相続人全員の合意のもとで行うことが推奨されます。
これにより、相続問題や家族間のトラブルを防ぎ、故人への敬意を表しつつ、遺品整理を進められるでしょう。

注意点③相続放棄の可能性があることを押さえておく

遺品整理において相続放棄の可能性を把握しておくことは、予期せぬ法的責任や経済的負担を避けるために重要です。
相続放棄は、故人の財産だけでなく、借金やその他の責任も引き継がずに済む手段として利用されます。
しかし、遺品整理を始めること自体が相続の意志とみなされる場合があるため、相続放棄を検討している場合は、遺品整理に着手する前に法的手続きを完了させることが肝心です。
相続放棄をする場合、遺品整理を行う前に家庭裁判所に相続放棄の申述を行い、相続放棄が認められた証明書を受け取る必要があります。
このプロセスを通じて、遺族は故人の負の遺産から保護され、精神的な負担も軽減されます。

 

関連記事:遺品整理はしないとどうなる?しなくてもよいケースも紹介

遺品整理は誰が行うのか

遺品整理は誰が行うのでしょか。また、相続放棄した場合はどうなるのか解説します。

一般的には法定相続人が行う

遺品は法的には相続財産に含まれるため、遺品整理は法定相続人が行うのが一般的です。

法定相続人とは、民法で定められた相続人のことで、配偶者と血縁者を指します。

血縁者による相続人の相続順位は以下のとおりです。

 

第1順位 死亡した人の子供
第2順位 死亡した人の直系尊属(父母や祖父母)
第3順位 死亡した人の兄弟姉妹

故人の家屋を引き継ぐ人が誰なのか

相続財産の分割が終わった後に遺品整理を行う場合、故人の家屋を引き継いだ相続人が遺品整理を担当します。

一方、家を引き継がずに売却する場合は、相続人全員が遺品整理の責任を負います。

相続放棄する場合は行政が行う

故人に借金などマイナスの財産が多い場合、相続人は故人の財産の権利や義務を一切引き継がないように「相続放棄」をすることができます。

相続人全員が相続放棄をした場合、家庭裁判所で選任された「相続財産管理人」が遺品整理を行うことになります。

これはAIによって生成された回答です。

 

遺品整理を始める前の準備

ここからは、遺品整理を始める前の準備について見ていきましょう。
とくに、以下の4つは押さえておきましょう。

  • 大まかなスケジュールを立てる
  • 役割分担を決める
  • 不要な遺品の処分方法を考える
  • 必要な物を揃える

それぞれ解説していきます。

手順①大まかなスケジュールを立てる

遺品整理を自分で行う際、まず重要なのは大まかなスケジュールを立てることです。
これは、故人の賃貸住宅の退去期限やリフォームの計画など、遺品整理を終えるべき明確な期限がある場合にとくに重要です。
スケジュールを立てる際には、遺品整理をいつからいつまでに行うのか、誰が参加するのか、ごみの収集日はいつか、処分が難しい遺品はないか、そして予算はどれくらいか、といったポイントを考慮します。
この準備段階で、もし自力での遺品整理が難しいと感じたら、遺品整理業者に依頼することも検討しましょう。
遺品整理は、ただの片付け作業ではなく、故人との思い出を整理し、家族の絆を再確認する大切なプロセスです。

手順②役割分担を決める

遺品整理を自分たちで行う際、役割分担は非常に重要です。
故人との思い出を大切にしつつ、効率的に作業を進めるためには、家族や関係者ごとの得意分野や扱いやすい遺品に基づいて役割を分担することを推奨します。
たとえば、故人が女性であった場合、衣類やアクセサリーの整理は同じ女性が担当する方が適しているかもしれません。
また、大きな家具や家電の処理は、力仕事が得意な人が担うといった具体的な分担が求められます。
このように事前に役割を決めておくことで、遺品整理当日の混乱を避け、スムーズに作業を進められます
さらに、不用品の処分方法も検討し、必要な物資を準備することが大切です。
遺品整理は単なる物品の整理ではなく、故人への想いを形にする作業であるため、心を込めて丁寧に進めることが重要です。

 

関連記事:遺品整理は誰がするのが正しい?遺産の引継ぎ方ごとの対処法

手順③不要な遺品の処分方法を考える

遺品整理を自分で行う際、とくに不要な遺品の処分方法を考えることは重要です。
家電リサイクル法に定められたエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などは専門業者に回収を依頼しなければなりません。
また、使う機会はないものの、処分するには勿体ない・価値のある物は、リサイクルショップへの買い取りや、第三者に譲ることも選択肢に入れるとよいでしょう。

不用品の処分方法には多様な選択肢があり、事前に検討しておくことが大切です。
困ったときは遺品整理業者に相談するのも一つの解決策です。

手順④必要な物を揃える

遺品整理を自分で行う際に必要な物の準備は、精神的、肉体的な負担を軽減し、スムーズに作業を進めるために不可欠です。
滑り止め付きの軍手、動きやすい衣服、マスク、地域指定のごみ袋やダンボール箱など、具体的なアイテムを事前にリストアップし、準備しておくことが重要です。
また、貴重品や大切な遺品を見逃さないように、仕分けと保管にも注意を払う必要があります。
この準備作業は、遺品整理の負担を感じた際にプロの業者に相談することも選択肢の一つとして考慮に入れることが、遺品整理を円滑に進めるための鍵となります。

 

遺品整理当日の流れ

ここからは、遺品整理当日の流れを4ステップに分けて解説していきます。

  1. 必要な遺品は不用品と分けておく
  2. 不用品はごみ袋に入れていく
  3. 不用品を処分する
  4. 形見分けをする

それぞれ確認してください。

必要な遺品は不用品と分けておく

遺品整理では、必要な遺品と不用品を分けることが重要です。
不用品を分ける際は、故人の愛用品や貴重品を見つけて別に保管し、誤って処分しないよう注意しなければなりません。
遺品整理は精神的にも肉体的にも負担が大きい作業です。
遺品整理を行う前の日は体調を整え、休憩を取りながら無理せずに進めましょう。
また、遺品整理の際には、形見分けを行うことで故人を偲ぶ時間にもなります。
貴重品の捜索や遺品を丁寧に扱うプロの遺品整理業者に依頼することも、負担軽減の一つの手段です。

不用品はごみ袋に入れていく

遺品整理を自分で行う際には、不用品をどのように処分するかが重要なポイントです。明らかな不用品は、迷わずにごみ袋へ入れていきましょう。

しかし、遺品整理はただの片付けではありません。故人との思い出の品も多く含まれるため、精神的な負担が大きくなる作業です。
自分一人で行う場合、準備や計画をしっかりと行い、時にはプロの手を借りることも考慮しましょう。
遺品整理は故人への最後のサービスでもあり、心を込めて行うことが大切です。

不用品を処分する

不用品を処分する際は、故人との思い出や相続問題を考慮しながら丁寧に進める必要があります。
遺言書の確認、家族間の合意形成、そして可能な限りリサイクルや買取を検討することが大切です。
故人の愛用品は、形見分けとして親族や友人に譲ることも一つの方法です。
不用品の適切な処分方法を事前に検討し、必要であれば専門業者の力を借りることが、スムーズな遺品整理への鍵となります。
遺品整理はただの物の整理ではなく、故人への最後のサービスであると心得て、精神的な負担も考慮しながら行いましょう。

 

関連記事:買取できる遺品とは?遺品整理で失敗しないためのポイント

形見分けをする

形見分けは、故人を偲ぶ大切な行為です。遺品整理で見つかった愛用品を、親しい友人や家族に譲ることで、故人の記漉を共有し、思い出を継承します。
適切な形見分けは、高価なものよりも故人を偲べる品を選び、贈与税の問題を避けることも大切です。
形見分けを通じて、故人への最後のお別れと感謝の気持ちを伝えられます。また、故人とのつながりを再確認し、心の整理をつけるきっかけにもなるでしょう。

準備しておくと良いもの

まずはどこにどんな遺品があるかを把握し、相続する動産や形見の品を整理するために仕分け作業をする必要があります。

仕分け作業や遺品整理をおこなう場合には、以下のものを準備しておくと良いでしょう。

道具・資材

  • 段ボール
  • 懐中電灯
  • ゴミ袋
  • ガムテープ
  • ビニールテープ(4色あると望ましい)
  • ハサミ・カッター
  • ビニール紐
  • 輪ゴム
  • ロープ
  • マジック
  • メモ用紙
  • ドライバー(プラス・マイナス)

服装

  • 汚れてもよい服装
  • 動きやすい靴
  • ヘルメットや帽子
  • 軍手
  • マスク
  • 室内用シューズ

必要な場合

  • 大型の物品を運ぶためのトラック

遺品整理当日の注意点

遺品整理当日は、精神的、肉体的な負荷が大きい作業です。前日は十分な睡眠を取り、体調を整えることが大切です。また、重い物の持ち運びや階段の昇降など、普段行わない作業が含まれる場合があります。
遺品整理は家族の想いが詰まった大切な作業です。遺品は丁寧に扱い、思い出を大切にしながら整理しましょう。

遺品整理を自分で行う場合の注意点

遺品整理を自分でする際は、心情的にも物理的にも大きな負担が伴います。
遺言書の確認、家族間での事前話し合い、相続放棄の検討など、精神的に繊細な配慮が必要です。
さらに、準備段階での役割分担や不用品処分方法の計画など、計画的に進めることが大切です。
とくに、重要な遺品の取り扱いには細心の注意を払い、遺品整理が家族の絆を深める時間となるよう心がけましょう。
遺品整理はただの片付けではなく、故人への最後のサービスであり、残された家族の心の整理でもあります。
自分たちで遺品整理を行う場合は、故人との思い出を大切にしながら、一歩ずつ進めていきましょう。

 

遺品整理における最大の注意点は勝手に始めないこと

遺品整理は故人への最後のサービスであり、心の整理を行う大切な過程です。
始めるタイミング、注意点、準備の手順、当日の流れを理解することで、スムーズに進められるでしょう。
遺言書の有無の確認、相続放棄の可能性を把握し、家族や関係者と協力しながら進めることが重要です。
また、形見分けを通して故人を偲ぶ時間を大切にすることも遺品整理の大切な一部です。故人への想いを新たにし、前を向いて歩み始めるための一歩となります。

 

遺品の買取なら美観堂では幅広い知識、豊富な経験を持つスタッフが丁寧に対応し、どんなお品物でも無料で鑑定いたします。遺品整理で出た品物の売却をお考えの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

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義村 安悟(よしむら あんご)

《経歴》

美観堂 大阪本店店長 査定歴15年

《コメント》

複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
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