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遺品

遺品整理の重要性と実際に売れるものとは?買取の注意点も解説

公開日 2024/09/04

更新日 2024/09/04

 

遺品整理とは、故人の持ち物やコレクションを片付けて、相続または所有、売却や譲渡、処分(廃棄)する品物を選り分ける作業です。

荷物の量が多い場合は、遺品整理を行っている業者に依頼して作業を行うこともできます。また、不用品も含めて買取をしてもらえる業者も多く、自分で品物を集めて査定や売却をする手間がかかりません。

この記事では、遺品整理や買取を行う意味や高額買取が期待できるアイテムについて紹介します。売れないものへの対処方法や自分で処分するデメリットも解説しています。

遺品整理や買取を行う意味

故人が遺した物品を遺品整理することは、次のような意味をもちます。

  • 故人の家や部屋が片付く
  • 相続・相続放棄が進む
  • 遺品を売却・譲渡できる

遺品整理では一般ごみや粗大ごみ、不用品の処分が多くの割合を占めます。

価値のある物だけ事前に仕分けられていれば理想的ですが、価値があると知らずに所有している物が含まれる場合もあります。そのため、遺品整理では要る物と要らない物をきちんと分別しなければならないのです。

故人の使っていた物を分けていくと部屋や家の中が片付き、少しずつ整理されていきます。故人の家や土地を売却する予定がある方は、早めに中を片付けておけば精神的にゆとりが生まれるでしょう。

家と同じように、遺品にも相続や相続放棄の手続をとらなければならないものがあります。金(ゴールド)や貴金属類、金券や株券、その他不動産などの権利関係もまとめなくてはなりません。

一見大変な作業に思えますが、遺品整理が進むほど故人の財産が明らかになり、相続や相続放棄の手続きがしやすくなります。相続の必要がないものは売却や譲渡に出せるようになるので、早めに遺品整理を進めていくことが大切です。

高額買取が期待できる遺品アイテム

遺品のなかで高額買取が期待できるアイテムをみていきましょう。

  • 貴金属・アクセサリー
  • 腕時計
  • ブランド品
  • 美術品・骨董品
  • カメラ
  • コレクション
  • 趣味の用品
  • 日本刀

宝飾品やブランド品をはじめ、趣味のアイテムやコレクション品にも買取に向いたものが多くみられます。それぞれのアイテムを詳しくみていきましょう。

遺品アイテム①貴金属・アクセサリー

貴金属やアクセサリーは、直接身につけるネックレスやブレスレットなどの物品です。

金・銀・ダイヤモンド・プラチナといった素材が使われているものは素材自体に価値があるため、高額買取が期待できます。宝石は大きさ(カラット数)や透明度、カットの方法などで希少価値を算出します。

部分的に合金が使われている、金の含有量が少ないような物でも、ブランドやデザイン性を含めて査定すれば相応の価値がつく可能性があります。

遺品アイテム②腕時計

腕時計は、ハイブランドの高級腕時計を中心に高額買取が期待できます。国内メーカーのアイテムも手頃な価格帯を好む層からの需要があり、ノーブランド品の場合はデザイン性や高級な素材が使われていると一定の査定結果が期待できるでしょう。

注意点として、ブランド品やメーカー品の腕時計は、偽物・コピー品の場合は売却ができません。査定では箱や説明書、ギャランティといった付属品の有無も確認されます。

真贋を確認し、偽物ではないことを確認しなければならないため、腕時計本体以外の付属品も揃えておきましょう。

遺品アイテム③ブランド品

ブランド品とは、ブランドが手掛ける服飾品や雑貨などの製品全般を指す言葉です。

ハイブランドの製品は、市場への流通量が少ない・希少価値が高い(限定品など)・オーダーメイドのアイテムである・刻印が入っていない・保存状態が良いものを中心に高額買取が期待できるでしょう。

腕時計と共通するポイントとして、ブランド品は本物であることが前提です。ギャランティや保証書、取扱説明書やブランドのタグが揃っているほど査定結果が高額になります。

遺品アイテム④美術品・骨董品

かつて使われていた壺や食器、家具などの骨董品や絵画・書・工芸品などの美術品は、制作された時代や作家の知名度によっては高額で査定されます

海外の骨董品はアンティークとも呼ばれ、日本の骨董品とあわせて人気があります。レトロやアンティークをインテリアに取り入れたい層からの需要が期待できるほか、古い時代の品物のリサイクル・リメイクも人気があるため、買い手がつきやすいアイテムといえるでしょう。

遺品アイテム⑤カメラ

写真家を中心に買い手が集まるカメラ類も、人気のあるアイテムの一つです。

カメラの性能や保存状態によって価格は変動するものの、プロ仕様の物ほど買取額が高額になります。箱や袋、取扱説明書のほかにもアクセサリー類やバッテリー・電池、付け替え用のパーツもきれいに揃えておきましょう。

遺品アイテム⑥コレクション

コレクション類は、コレクターからの買い手がつきやすく売却しやすいアイテムといえます。

カード・フィギュア・模型といったホビーグッズや古銭・コイン類、切手や切符、標本や人形、レプリカやブランドの希少なアイテム、食器・カトラリーが代表的です。

一方で、一見コレクションに思えない物や不要な物にも買い手がつく場合があります。たとえばイベントのノベルティ(未使用や状態が良い物)、試供品やミニコスメ、ペットボトルのキャップやお酒のボトルもコレクション品に含まれます。

遺品アイテム⑦趣味の用品

趣味のアイテムは、故人が趣味を行うために使っていた(または所有していた)物です。

スポーツを趣味にしていた場合はスポーツ用品、茶道や華道などの道具、ダンスであれば衣装やアクセサリー類が該当します。

いずれも状態が良いものから買い手がつく可能性が高いため、売却が検討しやすいアイテムといえるでしょう。

遺品アイテム⑧日本刀

日本刀は、一部のコレクターに人気のアイテムです。製作された年代や刀匠によっては歴史的価値が高く、数百万円を超える物もあります

日本刀を所有する場合は、「銃砲刀剣類登録証」が必要です。登録証を持たずに日本刀を扱うことは禁じられています。遺品の中から日本刀が見つかったときは、まず登録証の有無を確認してください。

意外と高額で売れる遺品アイテム

意外にも高額で売れる可能性がある遺品は、次の4点です。

  • 金歯
  • 勲章
  • お酒
  • 仏壇・仏具

一見不用品と思えても、実は価値ある品物だったというケースもあります。4つのアイテムについて詳しくみていきましょう。

遺品アイテム①金歯

金歯とは、金(ゴールド)を含む合金の被せ物や詰め物のことです。

歯を補修するために金製品が使われていますが、金そのものはとても柔らかい素材のため、銀やプラチナを混ぜて強度を高めています。

混合されている金属の種類や金の含有率にもよりますが、1本の金歯だけでも意外な高値で売れる可能性があります。

遺品アイテム②勲章

勲章とは、国や公共のために功労した人に対して表彰するために贈られる標章です。

国や公共への多大な貢献、または長年業務に従事した方などに、階級に応じたランクの標章が贈られます。コレクターズアイテムとしても知られているため、勲章の処分に困ったときは売却を選択肢にすることができます。

遺品アイテム③お酒

お酒は、日本酒・ワイン・シャンパン・焼酎・蒸留酒とさまざまな種類が売却の対象になっています。ただし、安価な酒類は対象とはなりません。銘酒とされる人気の酒類や高級酒に限られます。

一部の酒類では、中身だけではなくボトルも買取の対象になります。開封済みで売れないものでも中身を廃棄すればボトルだけを買い取ってもらえるかもしれません。

遺品アイテム④仏壇・仏具

仏壇・仏具は高級な素材が使われているものが多く、金属でできているお鈴などは繰り返し使えることから、リサイクルショップやフリーマーケットサイトなどで買取が期待できるでしょう。

近年ではコンパクトタイプの仏壇・仏具も人気があるため、意外な価格で買い手がつく可能性があります。

買取価格が安い遺品アイテム

買取価格が安くなるおそれがある4つのアイテムも確認していきましょう。

  • 着物
  • 家具
  • 家電
  • 書籍

着物や書籍をたくさん所有している場合でも、1点あたりの価格が安く抑えられる可能性があります。なぜ買取価格が安くなってしまうのでしょうか。

遺品アイテム①着物

着物は買取に出しやすいアイテムですが、1枚ごとの質や保存状態、メーカー(ブランド)によって価格が異なります。

素材・縫い方・染め方・ブランドのいずれもハイクラスのもので、新品・未開封であれば相応の価格がつきますが、着物は消耗する衣類のため、状態や素材の質に左右されます。そのため、買取価格が予想より低くなることがあるのです。

遺品アイテム②家具

イス・テーブル・机・タンス・収納などの家具類は、経年劣化や汚れ・破損の程度に応じて買取価格が下がっていきます。売却先にもよりますが、すでに家具類の在庫が充実しているリサイクルショップに売るようなケースは買取価格が安く抑えられる可能性も。

劣化が激しいほど低価格の買取となってしまうため、状態の良いものを中心に売却するか、複数の家具をまとめて売却すると良いでしょう。

遺品アイテム③家電

故人が使用していた冷蔵庫や洗濯機などは、消耗の程度が低ければリサイクルショップやフリーマーケットサイトへ売却できます。また、不用品買取でも引き取ってもらえる可能性があります。

ただし、型式の古いものはどの店舗でも在庫が充実しているため、買取価格は定価よりも安く抑えられてしまうでしょう。消耗が激しいものは買取不可となる可能性もあります。

遺品アイテム④書籍

書籍類は、希少価値の高い本ほど高値買取が期待できますが、ヤケやスレ、汚れによって買取価格が下がっていきます。

古書のように希少な本も、買取業者によっては査定額を低くつけてしまう場合があるため、正しく価値を判断できる業者や専門家に鑑定を依頼しましょう。

遺品の買取をどこに依頼する?

遺品の買取を依頼できる業者は、次の4つです。

  • 遺品整理専門業者
  • リサイクルショップ
  • 専門の買取業者
  • 便利屋

どのような特徴があるのか確認していきましょう。

遺品整理専門業者

遺品整理専門業者は、故人の住まいを片付けて遺品整理を手伝うサービスです。

家具や家電の運び出し、宝飾品や権利関係の書類の選別などを請け負っており、貴重品の創作も手伝います。不要なアイテムやごみを廃棄・回収したり、供養に回したりできる場合もあります(業者によって異なります)。

リサイクルショップ

リサイクルショップは、各家庭のさまざまな不用品を買い取って清掃し、販売するサービスです。

出張買取や宅配買取を行っているショップもあり、ものの大小を問わず買取に応じてもらえる場合も。一方で、鑑定士が在籍しない店舗も多く、専門の買取業者より査定価格が下がる可能性があります。

専門の買取業者

専門の買取業者とは、貴金属・ブランド品・金券・高級酒などのアイテムを買い取る専門の業者です。

希少価値の高い物品を扱っているため、鑑定士や査定のプロが在籍しているケースが多く、リサイクルショップよりも高値での買取が期待できます。

便利屋

便利屋は、清掃や片付けといったさまざまなサービスを提供している業者です。

「遺品整理」「リサイクル」といった特定のジャンルではなく、依頼された物事を可能な範囲で引き受けるサービスのため、その時々で必要な作業を手伝ってもらえます。

不用品の回収や買取に対応している便利屋では、作業中に見つかったアイテムの買取が依頼できます。

遺品を処分する際は誰かに相談するべき?

遺品の処分では、相続を伴う場合があります。特に金銭的な価値が高い物品や権利がある場合は、相続人との話し合いが不可欠です。

遺産の相続には、「相続放棄」「単純承認」「限定承認」の3酒類があります。ここからは、相続人の順番や相続の種類を確認していきましょう。

相続人の順位

相続人とは、故人が財産や負債を保有している場合に、それらを承継する人のことです。

故人との続柄(関係)によって順位が決められており、配偶者(婚姻関係がある人)がもっとも優先され、次に子・両親・兄弟姉妹が続きます。

相続放棄

相続放棄とは、財産・負債の種類にかかわらずすべての相続を放棄する行為です。

「自分自身はどの財産も相続しない」という意味であり、家庭裁判所に直接申し出る必要があります。相続人の誰かが放棄するときは、単独で申し立てを行うことができます。

単純承認

単純承認とは、故人の預貯金・不動産・金銭的に価値のある権利や金券といった財産に加えて、負債も相続する行為です。

限定承認

限定承認は、相続で得られた財産の範囲内で負債も相続し、返済する行為です。

限定承認を行うときは、相続人全員が家庭裁判所に申し出なくてはなりません。

遺品整理で売れないものを対処する方法

遺品整理で売れないものを対処する方法は、自治体のごみに出すか、回収業者を利用する方法の2つです。

それぞれの対処法を詳しくみていきましょう。

自治体のごみに出す

不要品や売れないものは、自治体のルールに従ってごみに出しましょう。一部の電化製品や精密機器は粗大ごみに含まれないため注意が必要です。

回収業者を利用する

回収業者は、不要なものをまとめて引き取って分別し、処分するサービスです。遺品の量が膨大であり、不要なものが多いときに重宝します。

遺品を自分で処分するデメリット

遺品を自分自身で処分する際、3つのデメリットを押さえておく必要があります。

  • 売却するよりも手間がかかる
  • 将来的に高値がつく可能性がある
  • 相続問題が関わっている

それぞれどのような点がデメリットになるのか、詳しく確認していきましょう。

デメリット①売却するよりも手間がかかる

自分で遺品を処分する場合は、はじめに要るものと要らないものを選り分けます。要るものの中からオークションサイトやフリーマーケットサイトに出したり、不用品買取や古物商へ鑑定や査定に出したりしますが、すべて自分で対処しなければなりません。

骨董品や貴金属を自力で売る場合は買い手や引き取り手とのやり取りを直接行う必要があります。クレーム対応や返品にも対応しなければならないため、手間がかかります。

売却は提示された価格に納得できた段階で取引が成立します。その場で品物を引き渡し、現金を得ることができます。

デメリット②将来的に高値がつく可能性がある

フリーマーケットやオークションに出す方法は、店舗や業者に売却するよりも高値がつく可能性があります。一方で、売却を急いで出品すると、将来値上がりするタイミングを逃す可能性も。

買取業者では、取り扱っているジャンルのうち将来的に値上がりする可能性がある(需要が見込まれる)ものを積極的に買い取っている場合があります。買取不可となる基準は業者によって異なりますが、万が一不可となる場合でも相談はすべての店舗で可能です。少しでも売れる可能性があるものは持ち込みを検討したいところです。

デメリット③相続問題が関わっている

遺品を自分で処分するときは、相続問題にも対応する必要があります。事前にすべての相続人を把握し、連絡をとったり行政書士や弁護士などの専門家にも連絡をとらなくてはなりません。

相続するものが一切なければ問題はありませんが、万が一遺品整理で価値ある物品が見つかったときは、相続人同士で分割や処分方法の協議を行わなくてはなりません。

一例として、故人の所有していた高級車の処分を決めるときに、相続人の誰かが独断で売却してしまうと、遺産分割協議が正しく行われていないためにトラブルに発展するおそれがあります。売却以外にも譲渡や不用品回収に出してしまい、あとから揉め事に発展するおそれもあります。

遺品整理には早めに取り掛かることが大切

今回は、遺品整理や買取を行う意味や高額買取が期待できるアイテム、相続で注意したいポイントを紹介しました。

親類が亡くなり遺品が残されたときは、そのままにせず早めに対応しましょう。片付けによって部屋の中がきれいになり、所有・相続・売却するべきものが選り分けやすくなるため、早めに作業に取り掛かりたいところです。

アイテムを選び出す作業は一人ででも行えますが、相続人や親族と力をあわせて行えば効率的です。遺品整理業者を頼ることもできますので、早めに遺品整理に取り掛かりましょう。

遺品の買い取りなら美観堂では幅広い知識、豊富な経験を持つスタッフが丁寧に対応し、どんなお品物でも無料で鑑定いたします。遺品整理で出た品物の売却をお考えの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

監修者の写真

義村 安悟(よしむら あんご)

《経歴》

美観堂 大阪本店店長 査定歴15年

《コメント》

複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
また、遠方にお住まいのお客様からのご依頼も多い中、出張買取を通じて、さらにお役に立てるよう努めてまいりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

《許可証》

古物商営業許可番号第62115R033266号



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