骨董品の鑑定士になるのに必要な資格は?不可欠な能力も確認
公開日 2024/09/04
更新日 2024/11/06
骨董品収集を行っている方の中で、鑑定士に興味を持っている方もいるのではないでしょうか。
「鑑定士として活躍したいけれど何か資格は必要?」「鑑定士並みの鑑識眼を身に付けたい」と考えている方もいるでしょう。
そこで、鑑定士になるのに必要な資格や、あると良い資格を解説します。この記事を読むことによって骨董品の鑑定士に求められる能力や良い鑑定士の特徴などもわかるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
骨董品は価値を見極めるのが難しいとされており、正しく価値を判別するためにも鑑定士は重要な役割を果たします。骨董品の鑑定士は、どのような職業なのでしょうか。
ここでは、仕事内容と鑑定士になるまでの流れを解説します。
主な仕事内容は骨董品を調べ、その価値を見極めることです。価値を見極めたら評価鑑定書を作成するのも鑑定士の仕事となります。
骨董品や美術品に関する専門家であることから、売買する際に専門家として鑑定内容の説明やアドバイスを行うのも鑑定士の仕事です。
また、骨董品は正しく報道しないと傷んでしまったり価値が落ちたりすることもあるため、保存方法に対するアドバイスも行います。
ほとんどのケースでは、骨董店や美術館などで働きながら少しずつ鑑識眼を磨いていきます。骨董品は非常に奥が深いものであり、特に価値が高いものに関しては精巧な贋作も少なくありません。
そういったものと本物の違いを見抜く目が必要なので、単純にテキストで学ぶだけで一流の鑑定士になるのはなかなか難しいことです。
ただ、大学の中には養成コースを設けているものもあるので、そういったところ鑑識眼を学び、実力をつけていく方法もあります。
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骨董品の鑑定士として働くため特に必要な資格はありません。そのため、鑑識眼のある方であれば、無資格で鑑定士としての仕事に就くことも可能です。
ですが、査定を依頼する側から見れば、信頼できる鑑定士でなければ困ります。
仮に間違った評価鑑定書を作成してしまった場合はトラブルにつながってしまう可能性も高いです。必要な資格はありませんが、骨董品の鑑定に関する専門的な知識は必須といえます。
関連記事:骨董品の鑑定とは?鑑定料の相場と査定との違い・鑑定の流れ
骨董品の鑑定士になるにあたり、持っておくと良い資格があります。
鑑定士の国家資格はないのですが、例えば学芸員の資格をもっておくと有利にはたらく場合があるので、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
学芸員とは、博物館における専門的職員のことであり、博物館の資料収集やほか、展示、調査研究などの事業を行う博物館法によって定められています。
学芸員になるためには、大学や短大で必要な単位を履修し、文部科学省が行う資格認定に合格しなければなりません。国家資格であるため取得は簡単なことではありませんが、骨董品の鑑定で役立つ知識を身につけることが可能です。
また、資格とは異なりますが販売目的で骨董品を購入する場合や、店舗の運営を行う場合は古物商許可証が必要です。古物営業を行う直轄の警察署に届け出を行い、取得しましょう。
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骨董品の鑑定士になるために不可欠な能力がいくつかあります。それは、観察力や注意力です。本物か見極めたり、年代を正しく判別したりするためには、観察力や注意力が欠かせません。
そのためには、骨董品に関する正しい知識を持つことも重要です。絶えず知識を重ねていかなければならないので、骨董品に関する興味や関心も必要になるでしょう。
作者や作品の特徴・癖を知り、想像力を膨らませてそれが本物か否かを判断する能力も求められます。これらは一朝一夕でどうにかなるものではないので、何年もかけて少しずつ鑑識眼を身に付けていくことが重要です。
良い骨董品の鑑定士はどういった特徴を持っているのでしょうか。将来的に鑑定士として活躍したい、骨董品を売却する際にきちんと見極めてくれるような鑑定士を選びたいと考えている方は、以下の3つの特徴をおさえておきましょう。
骨董品の鑑定士には専門的な知識が求められます。当然ながら知識がなければその骨董品が本物か、どの程度の価値があるのかなどを見極めることができません。
鑑定士として骨董品の正しい価値を見極めるためには、広い知識が必要になるだけではなく、それぞれの骨董品に関して深い知識も求められます。
特に、複数の種類の骨董品を見極められるようになるためには専門的な知識に加え、経験も必要です。実際の取引実績を積んでいる鑑定士は、取引の中で鑑識眼を身に付けているので、新人の鑑定士と比較するとより信頼度が増します。
豊富な取引実績があるということは、それだけ多くの顧客から信頼されているともいえるでしょう。ホームページなどでこれまでの取引実績を公開している鑑定士もいます。
鑑定士の中には出張料金が発生する人としない人がいます。やはり、出張料金を請求しない鑑定士の方が人気です。
鑑定を依頼される骨董品の中には大型で簡単には持ち出せないようなものもあります。そういったものを出張査定してもらったものの、提示された査定額に納得できないようなケースもあるでしょう。
買取を断られたときのことを考えて出張料金を設定している鑑定士もいますが、良い鑑定士は価値のある骨董品を手に入れるためであれば出張料金を無料にしてでも鑑定させてもらいたいと考えています。
鑑定士として実力を積んでいくためには数多く取引することが必須であり、そのためにはたくさん鑑定する機会を作らなければなりません。出張料金を無料にしている鑑定士はそれだけ鑑定する機会が多く、実力を身につけているといえます。
いかがだったでしょうか。骨董品鑑定士に関する基礎知識や、資格に関して解説しました。
必須とされる資格はありませんが、学芸員の資格を持っていると鑑定士として働くにあたり有利になることもあります。興味のある方は学芸員の資格についてもチェックしてみてはいかがでしょうか。
骨董品の買取なら美観堂にお任せください。骨董品に関する専門知識が豊富な鑑定士や専門家が評価を行っているので、買取を希望する骨董品がある場合はぜひご相談ください。
この記事の監修者
義村 安悟(よしむら あんご)
《経歴》
美観堂 大阪本店店長 査定歴15年
《コメント》
複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
また、遠方にお住まいのお客様からのご依頼も多い中、出張買取を通じて、さらにお役に立てるよう努めてまいりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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