骨董品はどう見分ける?種類別に解説!
公開日 2024/07/30
更新日 2024/10/30
骨董品を購入、または受け取ったけれど、「本物か偽物かわからない」という方は多いのではないでしょうか。骨董品の判定は知識が必要なので難しいものではありますが、ポイントを押さえれば素人でも見分けられる可能性があります。
本記事では、骨董品の見分けるポイントや偽物の判別するポイントなどを解説します。
目次
骨董品が偽物かどうかを判断するポイントがあります。ここでは、偽物の判断の仕方を3つ紹介するので、参考にしてください。
著名な作家が作成したかを確認するために、作家名を探しましょう。作家名は、自分の名前の書かれたサイン以外にも、刻印(落款)が押されているケースもあります。
落款やサインは、骨董品が収められている共箱(ともばこ)、骨董品の裏側などを確認しましょう。印があることにより、著名な作家が作成したものだと判断でき、高い価値がつく可能性があります。この場合、落款が読めなくても問題ありません。
ただし、中には本物を真似てサインを入れている偽物もあるということは覚えておきましょう。
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骨董品の共箱や付属品に、生産された年代が書かれていることがあるため、確認しましょう。古くても現存数が多い場合は価値が落ちる可能性がありますが、一般的に、明治時代以前のものは高い価値がつく傾向にあります。
年代が書かれていなかった場合は、見た目でも判断可能です。例えば、色がくす んでいる、土の浮き出しが見られるなど、経年劣化が判断できれば古いものの可能性があります。一方、経年劣化が見られず、光沢があるきれいな状態のものは、偽物の恐れがあります。
骨董品が何の素材で作られているかを確認しましょう。骨董品のなかでは、以下のような素材に価値があるとされています。
価値のある素材を使って作られた骨董品は、富裕層が制作を依頼したものが多く、希少性・芸術性が高いといわれています。そのため、これらの素材が全体的に使用されているのはもちろん、一部に使われているだけでも、価値があるとみなされます。
骨董品にはさまざまな種類があり、見分けるポイントが異なります。ここでは、種類別の見分け方を解説します。
茶碗で価値があるとされる「景徳鎮」と「天目茶碗」の見分け方を紹介します。景徳鎮とは、世界的に有名な中国を代表する江西省景徳鎮市周辺にある陶磁窯です。景徳鎮では、青い染付(そめつけ)や紅色が施された紅釉(こうゆう)などの特徴があるかを確認しましょう。
平安時代のはじめにはすでに中国から輸入されていたとされる天目茶碗は、鉄分が含まれた赤土と粘土を混ぜて作られており、色は赤から黒色です。色が白い場合は、作られた地域や年代が浅い可能性があります。
根付とは、日本の江戸時代に使われた留め具です。根付が偽物かを判断する際には、象牙や鹿の角、クジラの歯などの動物の素材が使われているかを確認しましょう。また、共箱や付属品に書かれた作家名の確認も欠かせません。
本物の浮世絵は、江戸時代から明治初頭に制作された作品を指します。版画は何度も刷るごとに版が摩耗していくため、初期に刷られたものは色が鮮やかなのに対し、だんだんと線がぼやけたり欠けたりしてしまうのです。
そのため、初期に作られたもののほうが価値が高くなります。また、時代が進むにつれて顔料が鮮やかになっていくため、古いものほど暗い印象が感じられます。
掛け軸が偽物かを判断する場合、以下を確認するのがおすすめです。
掛け軸からインクの匂いがする・紙の質感がつるつるしている場合は、偽物の可能性があります。また、本物は筆を使って線で書かれていますが、偽物は印刷のため、ドットが確認できれば偽物だと判断できるでしょう。
茶道具が偽物かを判断する基準は、以下のとおりです。
茶道具はろくろが使われているため、形が均一ではありません。有名作家が作ったものは、その歪みや手作りの風合いが芸術的だと評価されるもの。そのため、左右対称のきれいな形の茶道具の場合、偽物の可能性があると判断できます。
また、古いものほど色合いが薄れる・光沢が少なくなっていきます。
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絵画の判断基準は、以下のとおりです。
絵画が偽物かを判断するためには、作家のタッチと違いがないかを確認してみましょう。また、年代をチェックしたうえで、使用しているキャンバスや絵の具、作風が時代とあっているかの確認もします。
中国では、政府の許可が得られれば偽物の製造や販売しても問題ないとされています。また、日本で偽物を作ったとしても、罰せられることはありません。
そのため、骨董品の偽物は、国内外で広く流通しているのが現状です。たとえ、偽物を購入してしまったとしても、店側が偽物を意図して売っていたということが証明できなければ、罪に問えないのです。
偽物を判別するポイントとして、偽物の特徴を詳しく解説します。
共箱や付属品から骨董品が作られた年代を確認し、その年代に作られていた骨董品を調べましょう。骨董品の様式や作り方が、時代のものと違っている・その時代には生まれていなかった技術が使われているなどが判断できた場合は、偽物の可能性があります。
機械で作られた偽物の場合、歪みや味わいが感じられません。古い時代に作られたものは、すべて手で作り込まれているため、歪みや凹凸などがあります。それが味となり、高い価値につながっているのです。
機械で作られている、もしくは印刷されているなど、人間の手で作られていないと判断できる場合は、偽物の可能性が高いといえます。
骨董品は100年以上の古いものとされています。100年以上経っているのにもかかわらず、新品のようにきれいな場合は、最近作られた偽物だと判断できます。
ただし、古く見せかけて作られた偽物である可能性もあるので、プロの鑑定士に依頼するのが確実です。
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素人が骨董品の鑑定をするのは難しいため、偽物か本物かを判断したい場合は、プロの鑑定士や科学鑑定を依頼しましょう。
経験豊富なプロの鑑定士であれば、知識もあるためより的確な判断が可能です。しかし、プロの鑑定士でも判断を誤ることがあるのも事実。より正確な情報を調べたいなら、科学鑑定を受けるのがおすすめです。
科学鑑定では、蛍光X線や電子顕微鏡を使用することにより、使われている素材が当時のものかや素材の状態などを判断できます。ただし、科学鑑定は1回100万円程度かかってしまいます。
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骨董品にはさまざまな種類があり、知識も必要なため素人が自分で本物か偽物かを判断するのは難しい傾向にあります。自身でチェックしても判断できない場合は、プロの鑑定士に依頼するのがおすすめです。
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この記事の監修者
義村 安悟(よしむら あんご)
《経歴》
美観堂 大阪本店店長 査定歴15年
《コメント》
複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
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