コラム

骨董品

骨董品の処分方法6選と買取専門店の選び方ポイントについて

公開日 2024/09/03

更新日 2024/11/06

骨董品を売却したいと考えている方に向けて、さまざまな処分方法をまとめてご紹介します。
骨董品が自宅にたくさん眠っている場合、処分方法に困る方も少なくありません。
たとえば亡くなった方が集めていたものが残っていたり、保管する場所が手狭になってきたり。
そこで骨董品を処分するための6つの方法についてご紹介します。
参考にしていただければ、最も良いと思える処分方法を選んでいただけるようになるはずです。

そもそも骨董品とは?

骨董品を処分するためにぜひ知っておきたいのが、「骨董品とはどのようなものか?」です。
まずはそもそも骨董品とはどのようなものを指すのかについてご紹介します。

骨董品1:陶器

壺や食器などの焼き物が「陶器」です。
しかし骨董品として分類されるのは、伊万里焼や九谷焼、備前焼、益子焼など。
価値は人気の高いタイプの陶器であるか、有名作家によって作られたかによって変わります。
たとえば人間国宝として認定を受けた作家のものであれば、かなりの高値がつくかもしれません。
海外の陶器としては、ウェッジウッドやオールドマイセン、リチャードジノリなどが人気の陶器です。
以上のように陶器も、骨董品として処分できます。

骨董品2:掛け軸

「掛け軸」も骨董品としての代表格でしょう。
日本画や書を巻物状にして、床の間に飾れるようにしたものです。
また仏具の掛け軸もあります。
分類としては「古美術品」となり、時代によってはかなりの価値がつくものも少なくありません。
たとえば飛鳥時代の掛け軸であれば、高い希少価値を持つ骨董品とされます。
ただし贋作が多いのも事実です。
人気の骨董品だけに、真贋を見極める鑑定力を要されます。

関連記事:掛け軸が劣化した際の適切な対処法&修復内容と費用の相場をチェック

骨董品3:絵画

「絵画」も骨董品として扱われます。
日本画、西洋画、水墨画、版画などの絵で、人気の高い骨董品のひとつです。
古美術品に分類され、贋作が多いことが掛け軸と共通します。
画家本人が描いた本物であれば、かなりの高額査定が期待できるでしょう。

骨董品4:彫刻

珊瑚や象牙、石、木などに彫りを施したものが「彫刻」です。
彫刻と聞くと大きなサイズのものをイメージされる方が多いでしょう。
しかし実際には手のひらに乗る程度の、小さな彫り物も彫刻に分類されます。
彫刻は鑑賞するためのものであり、完成度の高さによって価値が左右されるもの。
しかし素材自体の希少価値が高ければ、素材も含む価値が生まれます。

骨董品5:茶道具

茶道のために作られた「茶道具」も骨董品です。
骨董品としてのイメージはあまりないかもしれません。
しかし高い価値を持っており、中には数千万円の価格がつけられるものもあります。
骨董品としての茶道具は、数え切れないほど多くの種類があることが特徴です。
そのため価値を見極めるのが難しく、鑑定できる鑑定士は限られています。
茶道具の査定経験が豊富な骨董品店に処分を依頼しましょう。

骨董品6:金・銀製品

金・銀を素材とした装飾品や、古銭、食器などが分類されます。
仏具や小物などの中にも、金・銀で作られたものが少なくありません。
素材自体の価値が高いため、売却するときの金・銀相場によって価値が算定されます。
また歴史的価値があるものであれば、さらに高い価格がつくでしょう。
本物の金・銀であれば、確実に価値があるタイプの骨董品です。

骨董品7:武具

骨董品として最後にご紹介するのは「武具」です。
鎧、刀、甲冑、兜などが該当します。
また軍旗や軍配団扇も武具の分類です。
観賞用やコレクションとして高い人気を誇り、所有していた人物によっては高い価値がつけられます。
もし武具を所有していれば、骨董品として処分できるでしょう。

骨董品の定義

「骨董品」とは一般的に、希少価値の高い100年以上前の美術品、工芸品とされます。
しかし明確な定義はありません。
作られてから100年が経っていなくても、骨董品とされることもあります。
また国によっても定義は変わるため、たとえば80年しか経っていないものでも骨董品と呼ばれることもあるはずです。
しかし明確なのは、希少価値がなければ骨董品にはなりません。
一般的な定義としては、希少価値があること、100年以上前のものであることが必要です。

関連記事:骨董品とは?種類や価値の決まり方を紹介

骨董品の処分方法

骨董品は高い価値を持つものです。
しかし所有者が亡くなったり保管する場所がなかったりと、処分したいと思われることもあるでしょう。
それでは骨董品を処分するにはどのようにするべきなのか、6つの処分方法についてご紹介します。
方法によってメリット・デメリットがあるので、処分したいと考えるご自身の目的にあわせて選んでください。

処分方法1:ゴミとして捨てる

まずはゴミとして捨てる方法があります。
価値のあるものなのでもったいなくはありますが、家庭ゴミとして簡単に捨てられるのがメリットです。
しかし骨董品の素材や大きさに応じた、適切な捨て方をするようにしてください。
骨董品に使われている素材は、主に次のとおりです。

陶器・ガラス類

食器や壺など、焼き物は陶器・ガラス類に分類されます。
燃やせないゴミとして捨てられるものです。
ただし割れると危険なので、緩衝材で包むなど配慮して捨てましょう。
大きなものはあらかじめ割って、緩衝材で包んでから指定ゴミ袋に入れて捨てます。
陶器・ガラス類は家庭ゴミとして処分できるタイプの骨董品です。

金属

金属製の骨董品には、武具や彫刻などがあります。
陶器・ガラス類と同じように、指定ゴミ袋に入れて燃やせないゴミとして捨ててください。
ただし大きなサイズのものは、指定ゴミ袋に入らないかもしれません。
その場合は金属回収業者に持ち込みましょう。
また日本刀や小刀などの武具は、刃の部分を緩衝材で包んで危険がないようにすることも大切です。
金属製の骨董品があれば、以上の要領で燃えないゴミとして出してください。

石・鉱物

石・鉱物は彫刻や装飾に使われる素材です。
指定ゴミ袋に入る大きさであれば、やはり燃やせないゴミとして捨てられます。
サイズが大きければ指定ゴミ袋に入るサイズに割るか、ゴミ処理施設に引き取ってもらうようにしましょう。
ただしゴミ処理施設によっては、石や鉱物を回収していないこともあります。
事前に確認してから回収を依頼してください。

紙・布

紙・布が使われる骨董品は絵画や書です。
現代でも紙や布は燃やせるゴミとされますが、骨董品でも同じ扱いで構いません。
そのまま指定ゴミ袋に入れて、燃やせるゴミとして出すだけです。
古紙リサイクルに出せる場合もありますが、自治体によってルールが異なります。
もしリサイクルに出したいと思われるなら、あらかじめお住まいの地域のルールを確認してください。
最も確実な骨董品処分方法は、やはり燃やせるゴミにすることでしょう。

粗大ゴミ

指定ゴミ袋に入らないサイズの大きな骨董品は、粗大ゴミとして処分しなければなりません。
先述でも触れましたが、たとえば彫刻や武具などであればかなりの大きさになることもあります。
また自宅で割るのも難しいはずです。
お住まいの自治体の粗大ゴミ回収方法を調べて、回収を依頼するか骨董品を持ち込んでください。
粗大ゴミ回収には料金がかかります。
料金も自治体ごとに変わるため、まずは問い合わせるところから始めましょう。

処分方法2:非営利団体などに寄贈する

骨董品の処分方法として、非営利団体に寄贈する方法もあります。
国、地方公共団体、非営利NPO法人、美術館などに寄贈すると歓迎されるかもしれません。
しかしどのような骨董品でも寄贈できるわけではなく、審査を受ける必要があります。
団体によっては寄贈を受けるための条件が設けられていることもあるでしょう。
また骨董品に歴史的価値がなければ、寄贈を受け付けてもらえないこともあります。
寄贈したい先が見つかったら、寄贈できるか確認して、寄贈先ごとの流れに従ってください。

処分方法3:不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼するのも方法のひとつです。
民間の業者では不用品を自宅から運び出して、トラックで回収してくれるサービスを提供しています。
料金は不用品の量やサイズで変わるのはもちろん、業者によっても違います。
しかし買取をしてくれる業者もあるため、もし骨董品を買い取ってもらえれば処分費用を削減できるでしょう。
ただ注意したいことは、不用品回収業者は骨董品買取への知識があまりないことです。
骨董品専門店ではないため、高価買取は期待できません。
その他の不用品と一緒に処分したいと考えるなら、適切な方法だと言えます。

処分方法4:買取業者に依頼する

続いての処分方法は、買取業者に依頼することです。
リサイクルショップや骨董品買取専門店に買い取ってもらえれば、処分費用もかからず現金化できます。
骨董品としての価値が高ければ、専門店に持ち込んだほうが高価買取になるでしょう。
やはり骨董品の価値は知識がないとつけにくいため、買取価格を重視するなら専門店がおすすめです。
さらにリサイクルショップによっては、骨董品の買取に対応していないことも珍しくありません。
買取業者に依頼する際には、骨董品に対応していること、鑑定の目が確かであることを基準として買取先を選んでください。

処分方法5:知人に譲渡する

骨董品が好きな知人がいれば、譲渡する方法もあります。
譲渡なら難しい手続きや買取を依頼する手間、処分費用はかかりません。
そして骨董品が好きなお相手にも喜んでもらえるでしょう。
もし骨董品好きな知人がいなければ、タウン誌やネットで、譲渡先を募集する方法もあります。
手間がかからず、人に喜んでもらえて、かつ骨董品を有効活用できる方法です。

処分方法6:ネットオークションやアプリを活用する

最後はネットオークションやアプリを活用する骨董品処分方法です。
インターネット環境さえあれば、簡単に骨董品を売却できる時代。
多くの人に見てもらえるため、骨董品を購入したいと思っている人もたくさんいることでしょう。
写真を撮影して掲載し、説明文を入力するだけで利用できます。
フリマアプリは自分自身で購入してほしい価格を設定
ネットオークションは最低落札価格を決めておけば、購入希望者が競り合って価格をあげてくれることがあります。
手軽に利用できますが、発送や購入希望者への連絡はご自身で行わなければなりません。
価値のわかる人に直接購入してほしいと思う場合は、ネットオークションやアプリを活用してみましょう。

関連記事:骨董品をオークションで出品する利点は?種類や方法も解説

骨董品の処分には買取がおすすめ

骨董品の処分方法はさまざまにあります。
しかし最もおすすめなのは買取です。
その他の方法よりも優れているのは、次の2つのポイントがあるためです。
なぜ骨董品の処分に買取がおすすめだとされるのか、理由について見ていきましょう。

理由1:利益を得られる場合がある

まずは利益を得られる場合があるためです。
買取が成立すれば、骨董品の代わりに買取金額が手元に残ります。
中には数百万円、数千万円の値段がつくケースもあるでしょう。
これほど高額で買取される骨董品を、みすみすゴミとして捨てたり、人に譲渡したりするのはもったいないことです。
またネットオークションやアプリでは、これほど高額で買い取られるケースはほとんどありません。
価値のあるものであれば、現金に替えたいと思われるのではないでしょうか?
最も利益を得られ骨董品の処分方法は買取です。

理由2:他の処分方法では高額な手数料がかかる場合がある

買取は他の処分方法のように、手数料がかからないこともメリットです。
たとえば大きな骨董品があったとして、自治体の粗大ゴミ回収を依頼すると3,000円ほどの費用がかかることがあります。
ネットオークションやアプリで売却するにしても、システム手数料や発送料が必要です。
しかし買取であれば手数料はかかりません。
もし遠方から宅配便で送るとすれば、発送料が必要となるケースもあるでしょう。
しかし発送料を買取専門店が負担するケースも多く見られます。
他の処分方法のように、手数料がかからず、かつ利益を得られる可能性が高いことから、骨董品処分は買取がおすすめです。

関連記事:高く売れる骨董品とは?売却で意識したい7つのコツと6つの注意点

優良な買取業者を選ぶ際のポイント

骨董品の処分には買取がおすすめであると解説しました。
しかし納得のいく買取サービスを受けるには、業者選びが大切であることも事実です。
どのように優良な買取業者を選べば良いのか、選定のための3つのポイントをご紹介します。

ポイント①査定は無料か

最初に確認しておきたいのは、「査定が無料であるかどうか」です。
骨董品買取専門店の中には、査定料金を設定しているところもあります。
もし買取価格に納得がいかなかった場合、売却をできずに査定料金だけ請求されることに。
骨董品の買取を依頼して、利益を得られなかったのに手数料がかかれば残念な気持ちになるはずです。
しかし査定料金が無料の買取業者であれば、骨董品の価値を知るためだけでも気軽に利用できます。
また他の買取業者との価格比較もしやすいでしょう。
査定が無料である買取業者を選べば、骨董品の処分をよりしやすくなるはずです。

関連記事:骨董品の鑑定と査定の違いとは?鑑定料の相場についても解説

ポイント②実店舗を持っているか

実店舗を持っているかどうかも確認しておきたいポイントのひとつです。
最近では実店舗を持たず、インターネット上だけで骨董品の買取を行っている業者も少なくありません。
しかし実店舗がないと、信頼できる買取業者であるかどうか判断しにくいのではないでしょうか?
インターネット上だけで運営される買取専門店は、古物商の資格を得れば誰でも開業できます。
そしてすぐに閉業もできるでしょう。
そのため実店舗を持っている専門業者は、エリア内での営業を続けたいとの志を持って開業しているお店です。
さらに実績や歴史があれば、長年にわたりエリア内の住人から指示されてきた業者であると判断できます。
実店舗がある業者であれば、地域内で営業を続けてきたとの実績があり信頼できるはずです。

ポイント③クーリングオフに対応しているか

最後に、クーリングオフに対応しているかどうかもポイントのひとつです。
クーリングオフに対応する業者であれば、8日間以内なら一度交わした契約を解除できます[1]。
たとえば買取契約を交わした翌日に、「やっぱり売らなければよかった」と感じたとき、買取契約をなかったことにできるのです。
ただし買取でクーリングオフが適用されるのは、「訪問買取」の場合だけです。
「宅配買取」や「店頭買取」では適用されません。
買取業者によっては、自宅に押しかけるようにやってきて、無理に買取を行うケースがあるためです。
もしクーリングオフの適用を希望する場合は、出張買取や訪問買取を選ぶようにしてください。
しかし訪問買取を利用しなくても、クーリングオフを導入している業者は、利用者のことを第一にしている業者だと考えられます。
良心的な業者を選ぶ際のポイントのひとつとなるはずです。
買取業者を選ぶ際には、クーリングオフに対応しているかどうか、確認してみてください。
参照:[1]国民生活センター:【クーリング・オフ】訪問買取でクーリング・オフできるか。

骨董品を有効活用する処分方法は買取

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、骨董品の処分方法がご理解いただけたと思います。
骨董品の処分方法はさまざまです。
しかし利益を得られて、手数料もかからない買取が最も良い方法だと言えるのではないでしょうか。
骨董品の買取なら美観堂にご依頼ください。
高価買取を目指したい、適切な価格で買取をしてもらいたいと思われているなら、ぜひご利用ください。
出張買取や宅配買取にも対応しており、全国どこからでもご利用いただけます。

この記事の監修者

監修者の写真

義村 安悟(よしむら あんご)

《経歴》

美観堂 大阪本店店長 査定歴15年

《コメント》

複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
また、遠方にお住まいのお客様からのご依頼も多い中、出張買取を通じて、さらにお役に立てるよう努めてまいりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

《許可証》

古物商営業許可番号第62115R033266号



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