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刀剣・日本刀

日本刀が本物か偽物か見分ける際のポイントを解説

公開日 2024/07/31

更新日 2024/11/06

骨董品の市場には巧妙に作られた偽物の日本刀が多く出回っています。その中で偽物と本物を見分けるためには、専門的な知識と経験が必要です。この記事では、日本刀が本物か偽物かを見分けるための具体的なポイントを解説します。鑑定書の有無や銘の刻まれ方、茎の錆色や形、やすり目の特徴、作柄の特徴を詳細に紹介し、真贋の判断が難しい場合の対処法についても触れます。安心して日本刀を取り扱うための参考にしてください。

日本刀の偽物は広く出回っている

現在は、偽物の日本刀が驚くほど広く市場に出回っています。理由の1つは、名のある刀工の名前を不正に使用し、作品に高い価値を与える試みが後を絶たないためです。これにより、偽物を本物だと嘘をついて販売されることが少なくありません。さらに、現代の技術を駆使した偽物が増え、それによって専門家でさえも騙されてしまいます。見分けるのが困難になるほど巧妙な偽物が存在するのが現状で、購入や売却の際には慎重な検討が求められます。そのため、憧れの日本刀を手に入れる際は、しっかりとした確認が不可欠です。

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日本刀の偽物を見分けるポイント

日本刀を購入する際、真贋を見極めることは大切なことです。市場には精巧に作られた偽物が数多く存在し、これを見分けるためには専門的な知識を必要とします。プロの鑑定士でさえ騙されかねないほどの技術で作られた偽物が出回っているため、購入前には複数の項目を細かくチェックすることが求められます。次に挙げるポイントを参考に偽物をしっかりと見分けましょう。

鑑定書の有無

偽物の日本刀を見分ける際には、鑑定書の存在が重要です。「公益財団法人日本美術刀剣保存協会」が発行する「保存刀剣鑑定書」があれば、本物の日本刀である証拠として大きな価値を持ちます。鑑定書は、本物かどうかを示す決定的な証明書であり、しっかりと添付されている日本刀は、一般的に真正性が高いと判断できます。ただし、鑑定書自体が偽造されるケースも報告されており、購入や査定を考える際には、発行元や発行年月日もしっかりと確認しなければなりません。鑑定書が本物である日本刀は、査定においても高い評価が期待でき、買取価格が向上する可能性が高いです。

銘(めい)の文字の刻まれ方

日本刀の銘は、刀を制作した刀工が茎(なかご)に刻む名前や日付などを指します。銘の刻まれ方は、本物の日本刀を偽物から識別する重要な手がかりです。真の刀工は熟練の技術を用いて銘を刻みますが、偽物の場合、銘が不自然に見えることが多く、文字のバランスが悪かったり、刻まれた線が均一でなかったりします。また、本物の刀工の銘は一貫した筆跡を持ち、刻まれた文字には匠の個性が表れています。これに対し、偽物では特徴が欠け、しばしば手際が悪く、荒々しい印象を与えることが多いです。銘の真贋を見極めるには、専門家による評価や、他の本物の銘との比較が効果的です。

茎(なかご)の錆色や形

日本刀の茎は、柄の中に隠れている部分で、この茎の錆色や形状が真贋の鑑定において重要な役割を果たしています。本物の日本刀では、茎の錆は均一で自然な色合いをしており、時間の経過とともに生じた自然な変化が見られます。一方で、偽物の日本刀の場合、錆が後から人工的に加えられることが多く、錆の色に不自然なムラがあったり、触れたときにざらつきを感じたりすることが多いです。また、茎の形状についても、本物の日本刀は刀工が丁寧に作り出した独特の形をしていますが、偽物では形が不規則であることが多く見られます。このような特徴を理解し、細かく観察することで、日本刀の真贋を見分ける手がかりとなるでしょう。

やすり目の特徴

日本刀の茎に施されるやすり目は、刀の真贋を判定する上で重要なポイントです。やすり目とは、茎の表面に施される細かい線のことで、刀工ごとに特有のパターンが存在します。刀工は、独自のやすり目を施すことで自身の作品に一貫性と識別性を持たせることが多いです。たとえば、「桧垣」や「鷹の羽」など、特定のやすり目はその刀工の作風を明確に示しています。偽物の日本刀の場合、やすり目が雑に施されたり、本来の刀工のスタイルと異なるパターンが使われていることが多いです。このような不一致が見られる場合、偽物である可能性が高いと判断されます。真贋を見極める際には、刀のやすり目の質とパターンを細かく確認することが不可欠です。

作柄の特徴

日本刀の作柄は、刀を制作した刀工の技術や流派の特徴を表す重要な要素です。各刀工が得意とする技法やデザインがあり、これらは刀剣の真贋を見極める際に役立ちます。たとえば、刀の柄の素材や装飾、鍔(つば)のデザインなどが、制作された時代や刀工の個性を反映していることが多いです。本物の日本刀では、これらのデザインが一貫性を持ち、時代背景や流派のスタイルに適合しています。一方で、偽物の日本刀の場合、デザインに不自然な点や時代錯誤な要素が見られたりします。柄の素材がその時代には使用されていないものであったり、鍔のデザインが後世のものであるなど、矛盾点があれば偽物である可能性が高いです。

関連記事:遺品整理で日本刀が出てきたときの対応方法と相続・処分方法を解説

真贋の判断が難しい場合の対処法

日本刀の真贋を見分けるのは専門知識が必要であり、独学だけでは判断が難しい場合が多いです。そのため、骨董品買取業者や専門家の助けを求めることが推奨されます。専門家は多くの日本刀を鑑定してきた経験を持ち、細部にわたる特徴や微妙な違いを見分けられます。日本刀を購入する前や、既に所有している刀の真贋を確かめたい場合は、信頼できる専門家に相談し、鑑定を依頼することが安全な方法です。また、売却を検討している場合も、鑑定書があれば買取価格が高くなることが期待できます。専門家による鑑定を通じて、日本刀の真価を見極められるため、不確実性を避けるためにもこの方法を選ぶべきでしょう。

関連記事:日本刀の種類とは?鑑定区分別の売却相場も解説

日本刀は偽物が多いので注意しましょう

日本刀の真贋を見極めるには、専門的な知識が必要です。市場には高度な技術で作られた偽物が出回っており、鑑定書の有無や銘の確認、茎の状態、やすり目や作柄の特徴など、さまざまな角度から慎重にチェックする必要があります。確実な判定が困難な場合は、信頼できる骨董品買取業者や専門家に相談し、鑑定を依頼することが最も安全です。
日本刀の買取なら美観堂にお任せください。錆びていたり付属品が見当たらない品物でも高価買取することが可能です。経験と知識が豊富なスタッフが無料で鑑定いたします。日本刀の売却をお考えの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

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義村 安悟(よしむら あんご)

《経歴》

美観堂 大阪本店店長 査定歴15年

《コメント》

複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
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