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茶道具

お稽古用の茶道具は売れる?茶道具の売却方法とともに紹介

公開日 2024/07/31

更新日 2024/11/01

お稽古用の茶道具を持っている方にとって、道具を売却することを検討する機会があるかもしれません。練習用として使われることが多いこれらの茶道具も、実は高価で取引される可能性があります。この記事では、お稽古用の茶道具の売却方法や高値で売るためのポイントについて詳しく解説します。お持ちの茶道具の価値を最大限に引き出すために、ぜひ参考にしてください。

お稽古用の茶道具は売れるのか?

お稽古用の茶道具は、一般的には安価なものが多いです。これは、練習に使われるため日常的に扱いやすく、頻繁に使用されることから耐久性に重点を置いたデザインが多いためです。しかし、遺品などで出自がはっきりしない茶道具の中には、意外と高価で取引されるものが存在します。歴史的な価値や特別な作家による作品であれば、価値は一般のお稽古用とは一線を画します。たとえば、一見してお稽古用と思われる茶碗も、作家が有名な陶芸家であれば、骨董品としての価値を見出される可能性が高いです。そのため、手持ちの茶道具の背景や作家が不明な場合は、専門の鑑定士に相談することで、予想外の高額査定につながるかもしれません。

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茶道具の種類と特徴

茶道具には多くの種類があり、それぞれに独自の用途と特徴があります。以下の表に主な茶道具の種類と特徴をまとめました。

 

茶道具の種類 特徴
香合 香を入れる容器で、季節ごとに素材が異なる。

炭手前の際に使用される。

茶碗 お茶を点てるための必須アイテム。

濃茶用と薄茶用に分かれ、和物、唐物、高麗物などがある。

掛け軸 茶室の床の間に飾る「茶掛」。

茶会のテーマや季節を表現するために用いられる。

花入 茶室に飾る茶花を生ける器。

置き花入、掛花入、釣花入などの種類があり、素材も多様。

茶釜 お湯を沸かすための道具。

鉄製で、さまざまな形状や地紋がある。

鉄瓶 火鉢や風炉でお湯を沸かす鋳鉄製の道具。

お湯に鉄分やミネラルを含ませ、まろやかな味わいにする。

 

茶道具の選び方や使い方は、茶道の経験や季節、茶会のテーマによって異なります。これらの茶道具を正しく理解し、適切に使用することで、茶会の質を高められます。

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茶道具の買取を行っている場所

茶道具の買取を希望する際には、適切な場所を選びましょう。お稽古用の茶道具は、価値が専門家によって正確に評価されることが少なく、多くの骨董品専門店では安価での買取が一般的です。一方、作家物の茶道具は希少価値が高く、骨董品専門店で高値で取引されることが多いです。ここでは、お稽古用の茶道具と作家物の茶道具の買取を行っている場所と、それぞれの特徴を紹介します。

骨董品専門店

骨董品専門店は、茶道具の買取において信頼性が高い選択肢です。専門店では、経験豊富な鑑定士が在籍しており、茶道具の価値を正確に評価します。作家物の茶道具は、専門的な知識を持つ鑑定士によって適切な価格が提示されるため、高額での買取が期待できます。さらに、店舗によっては詳細な説明を行ってくれるため、依頼者はスムーズに取引を進められるので安心です。信頼性と専門性を兼ね備えた骨董品専門店は、茶道具の買取を検討する際に効果的な選択肢と言えるでしょう。

 

骨董品専門店における売却方法の種類

骨董品専門店での売却方法にはいくつかの種類があります。まず、最も一般的な方法は店頭買取です。店舗に直接茶道具を持ち込むことで、その場で鑑定士が査定を行い、即座に現金化することが可能です。また、出張買取も多くの専門店で対応しているのが現状です。自宅まで鑑定士が訪問し、査定を行うため、重い茶道具を持ち運ぶ手間が省けるうえ、傷つけるリスクも低減されます。さらに、一部の店舗では委託販売という方法も提供しています。この方法では、店舗に茶道具を預けて一定期間展示販売し、売却が成立した時点で支払いされるといった仕組みです。高値での売却を目指すことができるため、高価な茶道具をお持ちの方に推奨されます。

フリマアプリ・リサイクルショップ

お稽古用の茶道具を売却する際、フリマアプリやリサイクルショップの利用も1つの方法です。これらの方法では、全国の多様なユーザーに向けて茶道具を販売することが可能です。専門店での買取が期待できない安価なお稽古用茶道具でも、フリマアプリやネットオークションであれば、予想以上の高値で売れるかもしれません。フリマアプリやネットオークションでは、24時間いつでも出品ができるため、忙しい方にも便利です。リサイクルショップでは、実物を見て査定してもらえる安心感がありますが、価格が専門店より低い場合も多いです。どちらの方法でも、売却前に相場を調べておくことが高値での売却につながります。

関連記事:骨董品をオークションで出品する利点は?種類や方法も解説

中古の茶道具を高価で買い取りしてもらうコツ

中古の茶道具を高価で買い取ってもらうためには、いくつかのコツを押さえることが大切です。これらのポイントを実践することで、買取価格を最大限に引き上げられます。ここでは具体的なコツを見ていきましょう。

複数所持している場合は、まとめて売却する

茶道具を複数所持している場合、個別に売却するよりもまとめて出すことで、買取価格が上がる可能性があります。たとえば、茶碗や鉄瓶などの主要な道具だけでなく、掛軸や茶筅などの小物もセットで考えることが重要です。買取店では、1つ1つの品物を評価するよりも、一式としての価値を重視する傾向があります。そのため、複数のアイテムを同時に査定に出すことで、買取業者の査定結果が上がる可能性が高いです。この方法だと、無名作家の作品であっても買取を断られることが少なくなります。

多くの買取業者に査定を依頼する

茶道具を売却する際には、1つの買取業者だけに依頼するのではなく、複数の業者に査定を求めることが賢明です。この方法により、各業者の査定額を比較し、最も高い価格を提示する業者を選べます。茶道具のような専門性が高いアイテムは、業者によって評価基準が大きく異なることがあります。また、一部の業者は特定の時期に買取価格を上げるキャンペーンを行っていることもあるため、複数の業者の相見積もりを取ることで、より良い取引が可能です。

なるべくきれいな状態にする

茶道具を売却する際には、できる限りきれいな状態で査定に出すことが大切です。長期間保管されていた茶道具も、きれいにすることで価値を最大限に引き出せます。使用後はもちろん、長い間しまい込んでいた道具も、査定前には箱から取り出し、風通しを良くしてください。その後、柔らかい布でほこりや汚れを優しく拭き取ると良いでしょう。こうすることで、茶道具が持つ本来の美しさがよみがえり、買取業者も高い査定額を出しやすいです。この手入れが、期待以上の買取価格につながることも珍しくありません。

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付属品をつける

茶道具の買取価格を高くするためには、付属品の存在が重要です。共箱や鑑定書、内袋などの付属品は、茶道具の真正性を証明し、作家の意図を理解するための手がかりです。たとえば、共箱には作家の署名や印が記されており、これが作品の価値を証明します。また、鑑定書がある場合、茶道具の価値はさらに高まります。茶道具を買取に出す際には、これらの付属品を一緒に出すことで、より高い評価を得ることが可能です。買取業者はこれらの付属品を確認することで、茶道具の価値を正確に判断しやすくなるため、付属品が揃っていることは査定額に大きく影響します。

茶道具が高価買取される人気作家

茶道具を売却する際に高価買取が期待できるのは、人気の作家による作品です。人気作家の作品は、芸術的価値や歴史的背景から市場で高値で取引されることが多いです。ここでは、人気のある作家と買取価格の目安について紹介します。あなたの茶道具が紹介する作家の作品であれば、ぜひ専門の買取業者に査定を依頼してみてください。

樂吉左衛門

樂吉左衛門(らく きちざえもん)は、京都に根ざす「樂」家が築いた楽焼の名門です。この家系は450年以上にわたり茶碗の製作を行っており、伝統は一子相伝で引き継がれています。15代樂吉左衛門が作り上げた黒茶碗は、市場で約150万円という高額で取引されることがあります。これらの茶碗は「手捏ね」という独自の技法で製作され、質感と形状が高く評価されているのです。令和元年には16代目が家業を継ぎ、新たな時代においても技術と美学が受け継がれています。このような背景から、樂吉左衛門の茶道具は買取市場で注目され、高価買取の対象となっています。

三輪休雪

三輪休雪(みわ きゅうせつ)は、長い歴史を持つ萩焼窯元・三輪窯の当主です。この名前は、江戸時代から続く伝統ある家系によって代々受け継がれています。注目すべきは「11代の鬼茶碗」で、買取相場は約63万円とされています。この茶碗は萩焼特有の白釉を活かした美しい作品で、製法と美学が高く評価されているため、買取市場でも人気が高いです。三輪休雪の作品は、萩焼の伝統的な技術と現代的な感性が融合されており、茶道具コレクターからの需要が絶えません。そのため、三輪休雪の作品は、茶道具の買取において高価な価格で取引される傾向にあります。

濱田庄司

濱田庄司は日本の陶芸界において特異な経歴を持つ作家です。彼はもともと作陶家の家系に生まれていないにもかかわらず、イギリス人陶芸家バーナード・リーチとの出会いを機に陶芸の道を歩み始めました。濱田庄司の作品は、イギリスのコーンウォールで築窯された後、ロンドンでの個展で大きな成功を収め、芸術性が高く評価されています。「大皿」や「大鉢」などの大作は、100〜400万円の間で買取されるほどです。この高額買取の背景には、独自性と美術的価値があり、濱田庄司の作品は現代でもなお多くのコレクターから注目されています。濱田庄司の茶道具をお持ちの方は、価値を正しく評価してもらえる専門の買取業者に相談しましょう。

北大路魯山人

北大路魯山人(きたおおじ ろさんじん)は、多才な才能で知られる日本の芸術家です。陶芸のみならず、篆刻(てんこく)や料理にも才能を発揮しています。北大路魯山人の茶道具は、数万円から数百万円という幅広い価格帯で買取されます。これは、作品が単なる使用物ではなく、1つ1つが独自の芸術作品としての価値を持つためです。手がけた茶道具は、独創的なデザインと精巧な技術で高く評価されています。また、「美食倶楽部」の創設者としても知られ、料理に合わせて自ら皿を制作するなど、作品には食文化との深い関連が見られます。このような背景が、北大路魯山人の茶道具が高価に買取される理由の1つです。

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お稽古用の茶道具でも売れます

茶道具の買取市場では、お稽古用でも作家物であれば高額買取の可能性があります。骨董品専門店やフリマアプリ、リサイクルショップを利用する方法がありますが、鑑定書や共箱といった付属品が完備されていると、より高い評価を得られることが多いです。また、買取業者を複数比較し、状態を良く保つことが、買取価格を最大化するための重要なポイントです。適切な売却方法を選ぶことで、茶道具の価値を引き出しましょう。
茶道具の高価買取なら美観堂にお任せください。幅広い知識と豊富な経験を持つ鑑定士が、どんなものでも無料で鑑定いたします。お稽古用の茶道具の売却をお考えの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

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義村 安悟(よしむら あんご)

《経歴》

美観堂 大阪本店店長 査定歴15年

《コメント》

複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
また、遠方にお住まいのお客様からのご依頼も多い中、出張買取を通じて、さらにお役に立てるよう努めてまいりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

《許可証》

古物商営業許可番号第62115R033266号



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