コラム

骨董品が家にあるけれど価値があるのか知りたいという方も多いでしょう。
骨董品には、あらゆる種類があり、各アイテムの評価基準も異なります。良さを客観的に評価するのは難しく、専門家のアドバイスが必要です。
そこで、本記事では、骨董品の種類と価値を決める要素について解説します。

骨董品とは

骨董品と言ってもさまざま。実家にある古時計、蚤の市で見かける食器など、身近にある年代物をいずれも骨董品という言い方をしていますが、明確に定義すると100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品ということになります。

同じような意味でアンティークという言い方はフランス語で、美術的・歴史的価値のある骨董品というよりも、時代を感じさせる独特の風合いのある海外の古い品という意味になります。
日本国内では、希少性があり状態の良い骨董品は評価が高く、買取業者やオークションなどで高値で売買されています。また国宝・重要文化財として歴史的・芸術的評価が高くなると、美術館や博物館等で鑑賞できる骨董品もあります。

骨董品の種類

骨董品といっても種類は様々です。ここでは買取業者や骨董品屋が扱っている主なジャンルを紹介します。

茶道具

茶道具は、日本の伝統芸能として国内外で人気があり、わびさびの精神から骨董品の茶道具に魅かれる方も多くいらっしゃいます。

茶道具は、一つひとつの道具に趣があり、風情ある逸品として探す楽しみがあります。
骨董品の茶道具は一式そろっていると買取需要も高くなり、金・銀など希少性の高い素材が使用されていたり装飾性のあるものも評価が上がります。

また、家元の書付があるもの、有名コレクターの愛用品であるなどと行った場合には希少性があるとされ、価値も高くなります。

※茶道具の主な種類

• 茶碗（ちゃわん）
• 茶筅（ちゃせん）
• 茶杓（ちゃしゃく）
• 棗（なつめ）
• 釜（かま）
• 水指（みずさし
• 柄杓（ひしゃく）
• 蓋置（ふたおき）

掛け軸・絵画

古美術品として高く評価されるのは、有名作家の真作であること、歴史的に希少性があり量産されていないものです。また、同じ有名作家の作品でもテーマによって評価も異なります。

さらに、作品が古ければ古いほど価値が上がります。絵画や掛け軸の状態は、染みや汚れ、虫食いが無いことですが、歴史的な価値として汚れや傷がかえって価値を高めるケースもあります。絵画の状態については、劣化具合よりも希少性の方が優先されるため、正しくは鑑定士によって判断されます。

掛け軸の場合は、象牙の軸先が付いたものや共箱や二重箱入りのものは、人気があり買取も高い傾向です。

焼き物・陶磁器

焼き物や陶磁器は、有名な焼き物であったり年代ものであると人気があります。比較的最近のものでは、オールドノリタケやオールドマイセンなども骨董品として扱われています。

海外からの人気もある日本の有名な焼き物は、古美術品としても評価が高く、ご当地の特徴や個性的なデザインが魅力的です。

※有名な日本の焼き物

• 有田焼：白磁に赤と藍の配色が美しく滑らかなガラスふうの手触りで高級感ある焼き物
• 美濃焼：「特徴がないスタイル」が特徴的。多様な技法で製造され素朴な風合いがある焼き物
• 瀬戸焼：透明感のある白く美しい素地に多様な絵付けでデザインを施してある焼き物
• 伊万里焼：色絵の上に金泥・金粉で描いた豪華絢爛・装飾性豊かな焼き物

刀剣・甲冑類

日本古来からの伝統美学として扱われ、骨董品として高い評価があります。刀にはさまざまな意味があり、神々の象徴であったり、魔除けであったり、または護身刀や武器としての道具でもあります。

買取で扱われている刀剣・甲冑類は、「刀」「太刀」「槍」などの刀剣と、甲冑類は、頭にかぶる「兜」、体を守る「鎧」などです。軍旗や軍配団扇なども骨董品として扱われています。
名刀や優れた鍛冶師による刀は、評価が上がり高い値が付きやすくなります。

象牙 ・珊瑚 ・翡翠 （ひすい）製品

象牙は、独特の光沢と美観性から骨董品としても高く評価されるアイテムです。彫刻や装飾品からアクセサリーや小物、麻雀牌など、高価格で取引されています。象牙は流通の制限があるため希少性が高く、年代が経つほど高額で売買されています。

珊瑚は、限られた海からの希少品であり、「血赤」と呼ばれる赤い珊瑚は、最も高く評価されている種類です。ピンク珊瑚、白珊瑚も一定に人気があります。骨董品としての珊瑚は、置物や飾り物などの他に、髪に使う「櫛、笄、簪」や「根付、帯留、緒留」など和装に使う小物などがあります。

翡翠は、加工年代が古いものに価値があります。翡翠の見極め方は各国で異なり、日本の場合は深い緑色が人気。中国では青緑色、ヨーロッパでは黒色や赤色、紫色など、国によって好まれる珊瑚の色はさまざまです。また、翡翠は色ムラがなく透明度の美しいものが高く評価されます。

骨董品の価値を決める要素

骨董品を売却したい場合、品物の価値を決める判断要素について以下のポイントを確認しておきましょう。

希少価値

骨董品の買取において、評価額を決める大きなポイントが希少価値です。人気が高く誰もが欲しがる骨董品は、手に入りにくく希少価値が上がって高い値が付きます。
希少性とは、数が少ない、歴史が長い、芸術的に秀でているなど、唯一無二の骨董品であることが必要です。

作品の出来

骨董品は、同じ作家の作品であれば、傑作と言われる方に高い価値が付けられます。人気の有名作家の骨董品にも人気ランクがあり、作品の出来が価格の設定を左右します。
また、作品の出来は、芸術的観点からも判断されるため、ひとつの骨董品に対して日本と海外からの評価は異なり、優れた骨董品という評価は、文化の違いや個人差によって異なります。

作品や作者の知名度

有名作家の作品で知名度が高い骨董品は、高い値が付きやすくなります。ただし、知名度が高い作品は、偽ものも多く流通しているため、査定する際は真作の証明が必要です。

制作された年代

骨董品の価値は、古ければ古いほど高くなります。歴史が古くても現在に至って残っている逸品は、誰もが興味と魅力を感じる骨董品として希少性があり高く評価されます。

保存状態

骨董品の保存状態は、アイテムによっても異なりますが、傷や汚れ、カビなどの劣化の少ないものが高く買取されます。
ただし、歴史的な趣きとして捉えた場合、汚れや傷がプラスに働いて価値を高めるケースもあります。

骨董品の買取は種類ごとの特徴をチェックしましょう

骨董品にはさまざまな種類があり、それぞれの評価基準があります。骨董品の希少性については、客観的評価が必要になるため、専門のプロに鑑定してもらうことをおすすめします。

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