コラム

骨董品

骨董品を高く売るためのコツを詳しく紹介

公開日 2024/07/30

更新日 2024/10/24

骨董品を高く売るには、事前準備が必要です。品物の価値や売るタイミング、市場情報など、骨董品売却のコツを押さえておきましょう。また、売却方法や買取業者の見極め方なども知っておくことをおすすめします。
本記事では、骨董品を高く売るコツについて詳しく解説します。

骨董品を高く売るためのコツ

骨董品を高く売るには、買取業者に依頼する前に以下のチェックポイントを確認しましょう。高く売るためには、スムーズな相談・交渉ができるように事前の準備が必要です。

  • 骨董品の価値を知る
  • 査定理由を把握する
  • 付属品を揃えておく
  • 丁寧に保存しておく
  • 売る時期を見極める
  • 複数の業者で査定して相見積もりを取る

では、各チェックポイントについて詳しく確認していきましょう。

骨董品の価値を知る

はじめに、骨董品の価値を知ることが重要です。骨董品の売買では、一定の評価基準によって査定されます。評価基準に必要な要素は「作家、時代、素材」です。

 

作家のサインを確認する

骨董品の作者・作家を確認しましょう。有名作家や知名度の高い作品は、評価が上がり高い値がつきます。また、作家のサインがあると真作である証明になります。さらに鑑定書が付属していると真偽の裏付けに効果的です。

まずは、「落款(らっかん)」や「銘」など作家のサインをチェックしましょう。骨董品の裏側や収めてある共箱に記入されています。

 

※骨董品の有名作家の一例

  • 陶磁器:北大路魯山人・加藤唐九郎・高橋道八・金重陶陽/li>
  • 絵画:川合玉堂・尾形光琳・池田遙邨・谷文晁・棟方志功・
  • 茶道具:千利休・角谷一圭・宮之原謙・吉川雪堂作/吉川壺堂彫
  • 竹細工:生野祥雲斎・田辺竹雲斎
  • 蒔絵:柴田是真・福井誠山・本阿弥光悦・小原治五右衛門
  • 掛け軸:横山大観・上村松園・美濃正堂・伊藤若冲
  • 日本刀:志水隼太菅原正房・藤原良明・茶原良明・久國

 

関連記事:海外でも有名な日本の骨董品と骨董品作家を紹介

時代性を確認する

骨董品の価値は、古ければ古いほど高くなります。単純に考えると昭和よりも江戸時代のものが価値が高いということになります。特に、日本独特の文化が開花した江戸時代は、素晴らしい美術品・工芸品が生まれています。

浮世絵、大和絵、茶の湯の文化など、骨董品として評価される作品が多数あります。また、刀装具 、 根付、印籠、櫛・簪など武家文化や着物文化に根付いた美術品も多く残されています。
ただし、骨董品の流通量は、時代によって異なるため、正確な価値については、各品目に対して査定することになります。時代を確認する方法として、付属品や共箱からわかる場合もあります。

 

素材を確認する

骨董品に使われている素材によって価値が変わります。象牙、翡翠など希少性の高いものが使われているアイテムは、価値が高くなります。また、金・銀が使われているものは、素材自体の相場が高くなるため、骨董品の価値も上がります。

 

素材 希少性・特徴 主なアイテム
象牙(ぞうげ) ・流通制限がある(ワシントン条約)

・現存する象牙の相場が高い

・独特なアイボリー色で高級感がある

装飾品・印鑑・置物・アクセサリー
翡翠(ひすい) ・硬玉(ジェダイト、ヒスイ輝石)は希少

・珍重されてきた歴史が長い

・透明度のある翡翠は少ない

・琅玕(ろうかん)は翡翠の中でも最高級品である

仏像彫刻・数珠・アクセサリー  置物・帯留・香炉
血赤珊瑚    (ちあかさんご) ・海の産物なので産出が難しい

・最高級品は高知県土佐湾から採れる

・血赤(赤色)の珊瑚が最も資産価値が高い

指輪・ネックレス・ブローチ

査定理由を把握する

買取業者に査定をしてもらった後は、査定理由についてしっかり聞いて納得してから取引を進めましょう。査定理由が明確でない場合は、信頼度にかけるため、正しい査定であるか見極めることが必要です。
もし、査定理由が曖昧である場合は、複数の業者に依頼して比較検討すると判断しやすくなります。

買取業者では、対象となる骨董品について鑑定し査定額を決定します。
鑑定とは、骨董品の真偽を見極め、歴史的・美術的観点など、骨董品のクオリティなど総合的に判断して評価することです。査定とは、鑑定士の評価、市場評価によって骨董品の金額を決めることです。
いずれも専門的な知識に基づいて査定を行い、提示された査定額と査定された理由については、明確な説明を受けることができます。

付属品を揃えておく

買取希望する骨董品に付属品がある場合は、一緒に査定してもらいましょう。付属品の共箱や外箱などから作家のサインや時代がわかると、真作としての証明や歴史的背景などから評価が高くなります。骨董品は付属品があることで高く値が付く傾向があります。

骨董品とセットになる付属品

  • 共箱:陶磁器類を納める桐の箱。箱の蓋に作家名、作品名等が書き記されている。
  • 書付箱:時の権威ある人の書付きの箱。真作の証明になる。歴医的価値が上がる
  • 極め箱:元々の箱の劣化に伴い、作者の親族や後継者が作家のものであると認めた書付きの箱。

また、骨董品の価値を裏付けるための鑑定書があると、査定額が高くなります。鑑定書があると骨董品が真作であることを書面で証明することができます。

丁寧に保存しておく

骨董品は丁寧に保管して劣化しないように工夫しましょう。湿気によるカビ、ホコリによる汚れや傷、直射日光による劣化など、作品の価値を下げることは避けるように骨董品を大切に扱いましょう。
骨董品の品質を維持するには、定期的なメンテナンスが必要になり、アイテムの状態によって査定額が左右されます。

売る時期を見極める

骨董品の売買は、コレクターのニーズや市場トレンドによって大きく変動します。また、注目される骨董品は時期によっても異なります。骨董品にも流行があり人気のアイテムは高値で取引され、人気のタイミングがズレると価値も変動します。
専門的な市場トレンドについては、専門のプロのアドバイスを参考に、売る時期について見極めることが必要です。

複数の業者で査定して相見積もりを取る

骨董品の買取価格は、買取業者によっても異なります。また、査定依頼は、骨董品専門の業者を選んで適正な評価をしてもらいましょう。一般的な買取業者よりも骨董品をメインとした業者がおすすめです。
また、査定依頼では、一社だけでなく複数社に相見積もりをして比較検討することをおすすめします。
事例として、一社では100万円、一社では真作と認められず値が付かないというケースもありました。したがって買取業者は必ず複数の店に依頼して損しないように注意しましょう。

骨董品を売る前に準備すること

さて、骨董品を売るコツを知ったら、買取業者に依頼する前に骨董品の状態を点検しておきましょう。

本体の状態を確認する

骨董品は、状態の良さが評価に大きく影響します。骨董品の汚れや傷、カビなどをチェックして、一緒に提示する付属品や共箱なども揃えて準備しておきましょう。
骨董品の状態は、評価に大きく影響するため、できるだけ良い状態にして買取業者に提示できるようにしておきましょう。

骨董品を良い状態に維持するには、定期的なメンテナンスが必要です。以下のポイントを抑えて品質が損なわないように日頃から準備しておきましょう。

  • 雨の日や梅雨時期を避けて晴れの日を選んでお手入れをする
  • 骨董品を扱う際は、素手ではなく専用手袋を使用する
  • 直射日光を避けて日陰干しにする
  • 虫食いや害虫の死骸が残っているとカビの原因になるのでよく乾燥させる
  • 付属品の箱もきれいにして湿気を取り除く
  • お手入れした後は、ウコン布などに包んで丁寧に保管しておく
  • 保管場所もキレイに掃除して風通しをよくしておく

軽くお手入れする

骨董品を買取業者に依頼する前に、キレイに点検・掃除をしましょう。

陶磁器や焼き物のお手入れは、ぬるま湯を使って柔らかめの布やスポンジで汚れを落としましょう。汚れが酷い場合は中性洗剤で洗うと汚れが落ちます。アルカリ性・酸性の洗剤を使ったり、金タワシなどの使用は傷の原因になるため控えましょう。
洗った後は、水気が完全に乾くまで陰干しで乾燥させます。陶磁器の表面には、見えない程の小さな穴がたくさん開いているため、水分を吸収しやすいので、必ず良く乾かすことがポイントです。

絵画や掛け軸などは、絵の表面を傷つけたり汚したりしやすいため、無理なお手入れは控えましょう。絵画のフレームを磨いたり、掛け軸のホコリを落とす程度にしておきましょう。

査定前に、お手入れするポイントは、骨董品の状態を整える程度で、後はそのまま買取業者に提示するようにおすすめします。無理に修復して査定額を下げる要因とならないように注意しましょう。

 

関連記事:骨董品の価値を高めるには?高額で売るポイントを紹介

骨董品の売却方法

では、具体的に、骨董品はどんな方法で売却したらよいのか、4つの方法「店舗買取」「宅配買取」「出張買取」「ネットオークション・フリマアプリ」について解説します。

店舗買取

骨董品を買取店まで持ち込んで売却する方法です。1点の骨董品が少ない場合や持ち込み安いアイテムの場合は、店舗買取で対応できます。
店舗買取の場合は、出張買取や宅配買取とは異なり、リアルな店舗の様子が見えるので安心度が高めになります。また、査定額に承諾できれば現金化するには一番早い方法です。

 

店舗買取のメリット

  • 近場に買取店舗があると便利に利用できる
  • 骨董品の数が少ない場合に適している
  • 気軽に立ち寄って査定・相談ができる
  • 予約制の場合は、忙しくても時間通りに対応してもらえる
  • 査定額で折り合いが付けば即現金化できる

 

店舗買取の流れ

  1. 問い合わせフォームから来店予約をする
  2. 本人確認書類を準備する(マイナンバーカード、パスポート等)
  3. 骨董品を持って予約日に店舗に行く
  4. 骨董品を査定してもらう(無料で対応可能な店もあり)
  5. 査定額に承諾したら現金払いになる
  6. 査定額に承諾できない場合はキャンセル料なしで取引終了する

宅配買取

骨董品を包装して宅配業者に預けて買取業者へ宅配する方法です。買取業者が出張できない地域への対応は、宅配買取にて査定・買取を行うことができます。
宅配買取の場合は、骨董品に保険が適用されるか、また、査定後に買取価格を確認してからキャンセルが可能かどうか確認しておくようにしましょう。
また、梱包用の資材を提供してもらえるか事前に確認しましょう。

 

宅配買取のメリット

  • 出張買取の対応地域でない方も利用できる
  • 時間に余裕がなく業者への対応が難しい場合に便利に使える
  • 骨董品が割れない壊れにくいアイテムの場合に適している
  • 骨董品の量が少ない場合に適している

 

宅配買取の流れ

  1. 問い合わせフォームから申し込みをする(骨董品アイテムを知らせる)
  2. 骨董品・本人確認書類のコピー・連絡先、振込先のメモを準備する
  3. 段ボールに梱包して、必要書類を添付して着払いで発送する
  4. 査定後に買取業者より連絡がくる
  5. 査定額に承諾したら振込み先口座に入金される
  6. 査定額に承諾できない場合は、利用者に返送される(送料は業者負担)

出張買取

自宅まで出張して査定・買取できる方法です。割れやすい陶磁器・焼き物や仏像、ガラス工芸品など、持ち込むのに手間暇かかる場合や複数の骨董品を買い取ってもらいたい場合に適した方法です。
他の方法と比較すると、骨董品の破損やトラブルが最も軽減される方法になります。

 

出張買取のメリット

  • 骨董品が大量にある場合に適している
  • 陶磁器・焼き物・ガラス品など損傷しやすいものの場合に適している
  • 引っ越しを兼ねて骨董品を処分したい場合に便利に利用できる
  • 倉庫にある骨董品を一度に査定してもらいたい場合に一括対応してもらえる
  • ゆっくり自宅に落ち着いて骨董品を売却したい場合に対応してもらえる

 

出張買取の流れ

  1. 問い合わせフォームから予約申し込みをする(骨董品アイテムを知らせる)
  2. 予約日に買取業者の専門スタッフが利用者の自宅に出張買取に来る
  3. 骨董品を査定する(無料で対応可能な店もあり)
  4. 査定額に承諾したら現金払いになる
  5. 査定額に承諾できない場合はキャンセル料なしで取引終了する

ネットオークション・フリマアプリ

ネットオークションとは、骨董品の出品情報をネットにアップしてネット上でオークションを行う方法です。ネットオークションサイトに情報提供して運用することができます。
フリマアプリとは、ネット上のフリーマーケットです。代表的なフリマアプリはメルカリでユーザー数も多く、骨董品や古美術品の出店も可能です。

 

ネットオークション・フリマアプリのメリット

  • ユーザー数が多いので販売しやすくなる
  • 決算がシステム化されているので簡単で安心に利用できる
  • 骨董品のジャンル問わず出品できる
  • オンライン取引ができるので簡易的にやりとりができる
  • 価格設定を自分で決められる

 

ネットオークション・フリマアプリの流れ

  1. webサイトまたはアプリに骨董品の出品情報をアップする
  2. 落札者と取引する
  3. 落札の入金を確認する
  4. 骨董品を落札者へ発送する

 

関連記事:骨董品をオークションで出品する利点は?種類や方法も解説

買取業者を選ぶ際のポイント

では、続いて、買取業者を選ぶポイントを解説します。

専門知識を持ったスタッフがいるか

骨董品を取り扱う場合は、古物商許可証が必要になります。古物商許可証とは、古物営業をするために必要な許可証です。管轄している警察署(公安委員会)申請をして許可証を取得することで、買取業者として営業することができるようになります。
買取依頼をする際は、古物商許可のある店舗であるか事前に確認しましょう。

さらに、買取店のスタッフは、骨董品の専門知識を持っていることも重要です。
骨董品には、陶磁器、絵画、茶道具など他、さまざまな種類があるため、各アイテムに対して幅広い知識が必要になります。
したがって、買取依頼をするお店には、専門的な知識を持ち適切なアドバイスと骨董品の評価のできるスタッフがいることを確認しましょう。

買い取り実績が豊富か

骨董品の買取業者には、専門の鑑定士が配属されていることを確認しましょう。
骨董品の鑑定士には特別な資格はありませんが、その代わりに豊富な経験と実績が問われるようになります。

骨董品の価値は、品物の歴史や芸術的な評価、使用されている素材や希少性、現時点での市場トレンドなど、あらゆる要素を総合的に判断する必要があり、鑑定士は買取の経験や実績の多さが、取引を行う上で利用者への信頼度や安心感に繋がります。
買取業者に依頼する際は、買取の実績や経験の多い店を選ぶようにしましょう。

資金を十分に確保しているか

骨董品は高額な品物を取引するケースもあるため、資金力のある業者が選ぶ基準になります。お店の資金力の有無を判断する目安として、即日現金買取ができるというフレーズで宣伝している業者をおすすめします。

もし資金力が及ばない業者の場合、査定が低く安く取引されてしまうリスクもあります。
骨董品の売買において数百万の取引がスムーズにできる業者を選びましょう。

 

関連記事:骨董品の買い取ってもらう際の注意点を解説!

骨董品を高く売るコツをつかんで優良な買取業者に依頼しましょう。

骨董品の売却は、買取業者に依頼する前に、高く売れるコツをつかんでから、優良な買取業者を選びましょう。

骨董品の買取なら美観堂にお任せください。お客様の信頼と安心を提供できるように、実績と経験あるスタッフが丁寧に応対します。お客様のニーズに合わせて店舗買取・宅配買取・出張買取で承っております。
査定・鑑定については専門のプロが正しく骨董品の評価を行っております。もし、折り合うようでしたらその場で現金でのお支払いをいたします。
骨董品の売却で検討されている際は、まずは一度当社までお気軽にご連絡ください。

この記事の監修者

監修者の写真

義村 安悟(よしむら あんご)

《経歴》

美観堂 大阪本店店長 査定歴15年

《コメント》

複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
また、遠方にお住まいのお客様からのご依頼も多い中、出張買取を通じて、さらにお役に立てるよう努めてまいりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

《許可証》

古物商営業許可番号第62115R033266号



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