コラム

骨董品古銭

古銭のおもな処分方法と高値買取を実現するために意識したいポイント

公開日 2025/04/18

更新日 2025/04/18

古銭の処分方法がわからず困っていませんか。誤った方法で処分すると処罰されるのではないかと不安に感じている方もいるかもしれません。最初に結論を示すと、古銭はさまざまな方法で処分できます。条件を満たせば、資源ごみなどとして処分できる場合もあります。ただし、古銭の中には高価なものがあります。処分方法を選ぶ際には、十分な注意が求められます。

ここでは、古銭のおもな処分方法を紹介するとともに、古銭を高く売るため理解しておきたいポイントを解説しています。処分方法でお困りの方は参考にしてください。

古銭とは?

一般的に、広く流通していない古いお金を指します。どの時代のものを指すかは決まっていません。現在のところ、古銭に明確な定義は設けられていません。したがって、昭和32年に発行された聖徳太子を肖像とする5,000円券、昭和38年に発行された伊藤博文を肖像とする1,000円券なども古銭として扱われる場合があります。

財務省によると、これらの紙幣は現在も使用できます。明治18年に発行された大黒天を肖像とする旧壱円券、昭和26年に発行された高橋是清を肖像とする五拾円券なども同様です。以上を踏まえると、使用できないお金を古銭とする考え方は正確ではありません。その定義は明確に定まっていないのが実情です。参考に、おもな古銭を紹介します。

出典:財務省「昔のお金は使えますか」

穴銭

名称のとおり、穴が空いている硬貨を指します。現在も使用されている50円玉や5円玉などが、身近な例として挙げられます。古銭に分類される穴銭では次のものが有名です。

【主な穴銭】

  • 和同開珎
  • 寛永通宝

和同開珎は、和同元年(708年)に鋳造された貨幣です。国内で最初に流通した本格的な貨幣と考えられています。一般的な取引価格は20万〜30万円程度とされています。希少なものは、これより高い価格で取引されています。寛永通宝は、寛永13年(1636年)に鋳造された貨幣です。江戸時代に幅広く用いられました。和同開珎ほどの価格でそのような取引は比較的少ないと考えられています。

大判小判

大判は、安土桃山時代、江戸時代に作られた大型で楕円形の金貨です。豊臣秀吉が鋳造を命じた天正大判が最初の大判といわれています。特徴は、表面と裏面に拾両などの墨書きをしていることです。通貨としてではなく、褒賞、贈答などに用いられたと考えられています。

小判は、江戸幕府が発行した小型で楕円形の金貨です。一般に流通する貨幣として用いられました。1枚あたりの額面は1両とされていました。小判には、慶長小判、元禄小判、聖徳小判、天保小判などの種類があります。

大判小判には、金が用いられているため、古銭としての価値に加えて、貴金属としての価値も期待できます。

古金銀

江戸時代、あるいは明治時代において、その時点以前に使用できた金貨、銀貨の総称です。具体例として、慶長一分金天保一分金明治二分金などがあげられます。ちなみに、小判も古金銀に含まれます。特徴の一つとして、種類が非常に多様である点が挙げられます。なかには、数カ月程度しか流通しなかったものもあります。状態の良いものが少なく、希少性が高いとされています。条件次第では、高値で取引されることもあります。

古銭は処分できる?

貨幣損傷等取締法で、貨幣を損傷したり、鋳つぶしたりしてはならないと定められています。これに違反すると、1年以下の懲役または20万円以下の罰金に処される恐れがあります。この法律を知って、処分に迷う方もいるかもしれません。

出典:e-Gov法令検索「貨幣損傷等取締法」

同法の対象になる貨幣は、通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律が定める貨幣です。具体的には、以下の貨幣を指します。

【貨幣の種類】

  • 500円
  • 100円
  • 50円
  • 10円
  • 5円
  • 1円
  • 記念貨幣

出典:e-Gov法令検索「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」

これらに該当しない古銭は、原則として自由に処分することが可能です。

古銭の処分方法

古銭の主な処分方法には、次のような選択肢があります。

資源ごみとして捨てる

自治体が回収する資源ごみ、または可燃ごみとして処分できます。硬貨は資源ごみ、紙幣は可燃ごみに該当するといえるでしょう。捨て方のルールは自治体で異なるため、処分前に、自治体のルールを確認しておくことが求められます。資源ごみ、可燃ごみとして捨てるメリットは、処分費用がかからないことです。ただし、ごみとして捨てるため、古銭の価値はわかりません。貴重な古銭を誤って処分しないよう注意が必要です。

古銭買取業者を利用する

古銭買取業者の査定を受けて、価値を確かめることもできます。原則として、査定に費用はかかりません。買取金額がつく場合は、そのまま買い取ってもらえます。つかない場合も、そのまま処分してくれる業者が少なくありません。とりあえず査定を受けて、古銭の価値を把握できる点が利点とされています。もちろん、想定を上回る価格で取引されることもあります。注意点は、適切な査定を受けるため信頼性のある業者を選ぶことが重要とされています。一般的に、買取の実績が豊富な業者は信頼性が高いと考えられています。

フリマアプリに出品する

処分したい古銭をフリマアプリに出品することもできます。主なメリットは、手間をかけずにコレクターへアピールできることです。一定の市場規模があるため、正しく活用すれば適正価格で売却できる可能性があります。ただし、注意点がないわけではありません。売却には、写真撮影や出品、連絡、配送といった手間が伴います。販売価格から手数料などを引かれる点にも注意が必要です。また、古銭に関する知識がないと、必要な情報を提供できないため、適正価格で売れないことがあります。状態や真贋に関するトラブルに発展する可能性もあるため、十分な注意が求められます。

銀行で換金する

使用できる古銭は、銀行や郵便局で現在の紙幣、硬貨と交換できます。ただし、すべての銀行、郵便局で希望どおりに交換できる保証はありません。事前に詳細を確認したうえで手続きを進めることが推奨されています。この方法を利用する場合、希少な古銭であっても、換金額にその価値は反映されません。また、両替にあたるため、原則として所定の手数料も発生します。留意すべき点が多く、慎重な対応が求められる処分方法です。

寄付・寄贈を行う

不要な古銭を、NPO、NGOなどに寄付することもできます。団体ごとに異なる仕組みが採用されていますが、古銭の売却額を支援に充てるなどが考えられるでしょう。ただし、すべてのNPO、NGOなどが古銭の寄付を受け付けているわけではありません。同様に、不要な古銭を博物館などへ寄贈することもできます。寄贈が受け入れられる古銭は、原則として学術的価値が認められたものに限られます。対象になる古銭は、ごく限られた例にとどまるとされています。ちなみに、寄付・寄贈した古銭を返却してもらうことはできません。

リサイクルショップを利用する

リサイクルショップに持ち込んで、古銭を売却することもできます。主なメリットは、古銭買取業者よりも店舗数が多いことです。比較的利用しやすい処分方法とされています。ただし、古銭の専門家が在籍しているリサイクルショップは多くありません。したがって、希少な古銭であっても、適切な査定を受けられないことがあります。価値が適切に評価されず、低額での買取となる可能性があるため注意が求められます。

古銭を高値で買い取ってもらうコツ

続いて、査定額アップを狙うために意識したいコツを紹介します。

ケースに入れて保管する

同じ種類の古銭であっても、査定額は状態により異なります。できる限り良好な状態を維持することが重要とされています。おすすめの保管方法として、専用ケース、乾燥剤の使用があげられます。空気、湿気、皮脂などから古銭を守れるため劣化を防げる可能性があります。紫外線があたらない場所に保管することもポイントです。専用ケースは100円均一ショップなどで購入できます。専用ケースがない場合は、チャック付きのポリ袋で代用する方法もあります。

重曹などを使用しお手入れをする

古銭が著しく汚れている場合は、重曹などを使ったお手入れが推奨される場合もあります。参考に、銀貨のお手入れ方法を紹介します。(※適切なお手入れの方法は古銭の種類で異なります)

【お手入れ方法】

  • 重曹と水を「1:2」の割合で混ぜる
  • 1を歯ブラシにつける
  • 2で古銭を優しく磨く
  • 汚れと重曹を水でしっかり流す
  • 水滴が残らないように古銭を布で優しく拭く

お手入れで、古銭を傷つけたり変形させたりしないようにしましょう。また、お手入れのやり過ぎにも注意が必要です。不自然なほどきれいにすると、硬貨の価値を下げてしまう恐れがあります。歴史を感じさせる汚れや錆も古銭の価値と考えられています。

付属品を揃えておく

記念貨幣を売却する場合は、付属品を揃えてから査定を受けましょう。付属品が欠けていると、マイナス査定を受ける恐れがあるためです。付属品の例として、専用ケースや説明書があげられます。また、未開封のものは、開封済みのものより希少性が高いといえます。そのままの状態で査定を受けることで、高額査定につながる可能性があります。

古銭買取業者の選び方

古銭の処分を検討している方には、価値を適切に評価してくれる古銭買取業者がおすすめです。ここでは、古銭買取業者の選び方を紹介します。

古銭買取の実績が豊富か確認する

古銭の査定には、専門知識が求められます。さまざまな種類が存在するうえ、保存状態や歴史的背景なども評価しなければならないためです。適切な査定を受けるためには、実績豊富な古銭買取業者を選ぶことが推奨されています。各業者の実績は、公式サイトなどで確認できます。一般的に、買取実績を掲載している業者、買取価格を公開している業者は、実績豊富で適切な査定を行えると考えられています。買い取った古銭や提示している価格に対して、透明性があると評価されているためです。

買取方法が選べるか確認する

複数の買取方法を用意している古銭買取業者を選ぶことも大切です。このような業者であれば、忙しい方でも負担を軽減しながら査定を依頼することが可能です。主な買取方法として以下の3つがあげられます。

【買取方法】

  • 持込買取
  • 出張買取
  • 宅配買取

それぞれの特徴とメリット、デメリットは以下のとおりです。

持込買取

店頭に古銭を持ち込んで査定を受ける方法です。買取金額に納得できれば、原則としてその場で支払いを受けられます。メリットとデメリットは以下のとおりです。

【メリット】

  • 査定の様子を確認できる
  • その日のうちに支払いを受けられる

【デメリット】

  • 古銭を店頭まで持ち込まなければならない

査定の様子を確認できるため、納得感を得やすい方法とされています。ただし、古銭を持ち運ぶ必要があります。量が多い場合や生活圏内に店舗がない場合は負担が大きくなる可能性があるでしょう。

出張買取

古銭買取業者が、自宅などを訪れて査定する方法です。買取金額に納得できれば、その場で支払いを受けられます。出張料は原則としてかかりません。主なメリットとデメリットを紹介します。

【メリット】

  • 自宅に居ながら査定を受けられる
  • 査定の様子を確認できる
  • その日のうちに支払いを受けられる

【デメリット】

  • 日程の調整が必要
  • 業者によっては対応エリアが限られている
  • 古銭の種類、量によっては対応してくれないことがある

古銭を持ち運ばなくてよいため、利用しやすい買取方法の一つとされています。ただし、対応エリア、対応条件は業者により異なります。事前に確認してから利用することが推奨されています。

宅配買取

古銭を宅配便で指定の場所へ送って査定を受ける方法です。査定結果は、電話やメールなどで通知されます。査定額に納得できれば、指定した口座へ買取金額が振り込まれます。主なメリットとデメリットは次のとおりです。

【メリット】

  • 業者の担当者と顔を合わせることなく査定を受けられる
  • 自分のペースで手続きを行える
  • 場所を問わず、少量でも利用できる

【デメリット】

  • 申し込み、梱包、発送などを行わなければならない
  • 丁寧な梱包を求められる
  • その場で支払いを受けられない

「申込手続と梱包作業に負担を感じない場合には、利用しやすい方法とされています。査定額に納得できない場合は、古銭を返送してもらうことが可能です。

古銭の処分は専門の買取業者がおすすめ

ここでは、古銭の処分方法を解説しました。おもな処分方法として、資源ごみや可燃ごみとして捨てる、古銭買取業者で売る、フリマアプリに出品するなどがあげられます。古銭の中には高価なものがあるため、専門知識を有する買取業者に査定を依頼することが推奨されています。古銭の買取を検討している方は、業界歴15年以上のスタッフが買取鑑定を行っている美観堂にご相談ください。過去には、享保小判金を500,000円で買い取った実績があります。ご希望に応じて、店頭買取・出張買取・宅配買取の中から選択できます。

この記事の監修者

監修者の写真

義村 安悟(よしむら あんご)

《経歴》

美観堂 大阪本店店長 査定歴15年

《コメント》

複数の店舗で店長としての経験を活かし、身の回りのさまざまなジャンルのお品物を丁寧に査定しています。特に古美術品の買取においては、作品の歴史や芸術的価値、作家や時代の背景を考慮して査定を行っており、状態だけでなく市場の動向を踏まえ、公正で適正な価格設定を心がけております。
また、遠方にお住まいのお客様からのご依頼も多い中、出張買取を通じて、さらにお役に立てるよう努めてまいりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

《許可証》

古物商営業許可番号:第62111R051143号



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